よくある質問

電子書籍のフォーマット変換

calibre はどのフォーマットの変換をサポートしていますか?

calibre は多くの入力フォーマットから多くの出力フォーマットへの変換をサポートしています。変換可能な入力フォーマットおよび出力フォーマットは次のとおりです。

入力フォーマット: AZW, AZW3, AZW4, CBZ, CBR, CB7, CBC, CHM, DJVU, DOCX, EPUB, FB2, FBZ, HTML, HTMLZ, LIT, LRF, MOBI, ODT, PDF, PRC, PDB, PML, RB, RTF, SNB, TCR, TXT, TXTZ

出力フォーマット: AZW3, EPUB, DOCX, FB2, HTMLZ, OEB, LIT, LRF, MOBI, PDB, PMLZ, RB, PDF, RTF, SNB, TCR, TXT, TXTZ, ZIP

注釈

RPC は一般的なフォーマットで、calibre は TextRead および MOBIBook ヘッダを持つ RPC ファイルをサポートしています。PDB も一般フォーマットです。calibre は eReader, Plucker (入力のみ), PML および zTxt PDB ファイルをサポートしています。DJVU のサポートは、埋め込みテキストを含む DJVU ファイルを変換するためのものです。通常、OCR ソフトウェアによって生成されます。MOBI 書籍には Mobi6 および KF8 という 2 種類があります。calibre はどちらも完全にサポートしています。MOBI ファイルはしばしば .azw または .azw3 という拡張子を持ちます。Microsoft Word 2007 以降による DOCX ファイルがサポートされています。

変換に最も適したフォーマットは何ですか?

好ましい順に: LIT, MOBI, AZW, EPUB, AZW3, FB2, FBZ, DOCX, HTML, PRC, ODT, RTF, PDB, TXT, PDF

PDFファイルを変換したものの、結果に問題がたくさんあります

PDF は入力フォーマットとしては最悪です。PDF を変換するときに遭遇する問題点の一覧は PDF ドキュメントの変換 を参照してください。

英語以外の文字やスマート引用符を含むファイルを変換するにはどうすればよいですか?

この問題には 2 つの側面があります:
  1. ソースファイルのエンコーディングを知ること: calibre はソースファイルが使用する文字コードを推測しようとしますが、それが不可能なこともよくあるため、エンコーディングに何を使っているのかを教えてやる必要があります。これは変換ダイアログの 外観 → テキスト にある 入力文字コード を通して GUI から指定ができます。コマンドラインツールであれば、 ebook-convert-txt-input --input-encoding があります。

  2. HTML ファイルを calibre に追加するとき、そのファイルの文字コードが何かを calibre に教えてやる必要があるかもしれません。これを行うには 環境設定 → 高度な設定 → プラグイン → ファイル形式 へ行き、HTML to ZIP プラグインをカスタマイズしてファイルに使用している文字コードを指定します。これで HTML ファイルを追加するときに正しく処理されるようになります。ソースの異なる HTML ファイルは異なる文字コードを使用していることも多いため、この設定は繰り返し変更する必要があるかもしれません。Web 上のファイルの多くで一般的に使用しているのが cp1252 なので、最初にこの文字コードを試してみることをお勧めします。ただし HTML ファイルを変換するときには、上で述べた入力文字コードの設定は空欄にしておいてください。これは、HTML to ZIP プラグインは自動的に HTML ファイルを標準エンコーディング (UTF-8) に変更するためです。

MOBI ファイルの目次は一体どうなっているんですか?

最初に気づくことは、ほとんどの電子書籍には目次が 2 つあることです。ひとつは紙の本で見るような伝統的な目次です。この目次はメインのドキュメントフローの一部であり、好きなようにスタイル変更することが可能です。この目次は コンテンツ目次 と呼ばれています。

そしてもうひとつ、書誌目次 というものがあります。metadata ToC は本のテキストの一部ではなく、通常はリーダーの特別なボタンからアクセスされる目次です。たとえば calibre 電子書籍ビューアでは、この目次を表示するのには "目次を表示" ボタンを使用します。この目次は本の作成ツールでスタイルを変更することができません。どのように表示されるかはビューアプログラム次第になります。

MOBI 形式においては、状況は少し混乱しています。これは MOBI 形式が、主流となる電子書籍フォーマットの中で唯一、書誌目次をまともに サポートしていない ためです。MOBI の本は末尾に 余分の コンテンツ目次を配置することによって書誌目次が存在するかのように振る舞います。Kindle 上で "目次へ行く" をクリックすると、Kindle が飛んでいく先はこの余分なコンテンツ目次です。

さて、MOBI の本にはまるで 2 のまったく同じ目次があるかのように見えるかもしれません。しかしたとえまったく同じエントリを持ち、同じに見えたとしても、意味の上では片方はコンテンツ目次であり、もう一方は書誌目次なのです。片方は Kindle のメニューから直接アクセスすることができますが、もう一方はできません。

MOBI に変換するとき、calibre が入力ファイルの中に 書誌目次 を検出すると、出力する MOBI ファイルの末尾に目次を生成します。これは MOBI 出力設定の中のオプションで無効にできます。この目次は意味の上では 書誌目次 であり、MOBI 以外のフォーマットのファイルでは テキストの一部とすることはできません。これが MOBI ではテキストの一部であるという事実は、MOBI の限界によって引き起こされた事故です。ドキュメントテキスト内の特定の場所に目次を配置したい場合には、手動で作成します。したがってデフォルトはそのままにしておくこと、すなわち書誌目次は本の末尾に配置することを強くお勧めします。ファイル末尾の目次の生成を無効にすると、MOBI ファイルが Kindle 上で正しく動作しなくなる可能性があります。これは Kindle は書誌目次をページフリップ機能をを含め、さまざまな目的に利用しているためです。

もし入力ドキュメントの中に手動で編集した目次があるのであれば、calibre の目次検出オプションを使って書誌目次を自動的に生成することができます。こうしたオプションについて詳しくは、ユーザマニュアルの変換の章を参照してください。

最後に、コンテンツ目次は捨ててしまって電子書籍には書誌目次のみを含めることをお勧めします。書誌目次によって、読者が電子書籍を読むにあたり優れたナビゲーションを体験できるようになります (ただし Kindle は除く。実質的にコンテンツ目次と同じため)。

注釈

比較的最近の AZW3 形式では書誌目次をきちんとサポートしています。しかしファイル末尾のインライン目次を無効にすると、 Kindle のファームウェアが誤動作しやすい傾向にあります。このため生成された目次はそのままにしておくのがお薦めです。AZW3 ファイルを書誌目次つきで生成してファイル末尾の目次を生成しない場合には、Kindle の一部機能 (たとえばページフリップ機能) が動作しなくなります。

HTML のコレクションを指定した順番したどおりに変換するにはどうすればよいですか?

HTML ファイりうのコレクションを指定した順番で変換するには、目次ファイルを作成する必要があります。目次ファイルとはつまり、他のすべてのファイルへのリンクを望んだ順番どおりに記載した HTML ファイルのことです。目次ファイルは次のようなものになります:

<html>
   <body>
     <h1>Table of Contents</h1>
     <p style="text-indent:0pt">
        <a href="file1.html">First File</a><br/>
        <a href="file2.html">Second File</a><br/>
        .
        .
        .
     </p>
   </body>
</html>

次に、この HTML ファイルを GUI に追加して 変換 ボタンを使って電子書籍を作成します。変換ダイアログの目次セクションにあるオプションを使って、目次の生成方法を制御することができます。

注釈

デフォルトでは、HTML ファイルを追加するとき、calibre はファイル内のリンクを 深い順 にたどります。もし A.html というファイルが B.html と C.html と D.html にリンクしていて、しかし B.html も D.html にリンクしている場合、ファイルの順は A.html, B.html, D.html, C.html となります。もし A.html, B.html, C.html, D.html の順に並べたいのであれば 名前の順 とするよう指示する必要があります。これを行うには 環境設定 → 高度な設定 → プラグイン → ファイル形式 へ行き、HTML to ZIP をカスタマイズします。

calibre で作成した EPUB は非適合ではありませんか?

calibre は作成する EPUB の適合性を保証することはできません。calibre に保証できるのは、XHTML 1.1 + CSS に適合したファイルが与えられば出力する EPUB は適合したものになるということだけです。calibre は作成する EPUB がさまざまなデバイス上で意図したとおりに動作するするよう出来る限りの努力を行いますが、その目標は適合した EPUB を作ることとは両立せず、大多数のユーザにとってはこちらの方が重要です。必ず適合した EPUB を作成するツールを必要としているなら、calibre はそれには適していません。つまり、もしも calibre で作成した EPUB を EPUB 適合性チェッカーを使うオンラインストアに送信したい場合には、EPUB が適合していることを自分で確認する必要があります。calibre が適合性を確認することはありません。言い換えると、適合した XHTML + CSS を入力として calibre に与える必要があります。

変換ツールの高度な機能を利用するにはどうすればよいですか?

GUI の中でコンバータの個々の機能の上にマウスカーソルを置くか、ターミナルから ebook-convert dummy.html .epub -h を実行することでヘルプを表示できます。まず手始めに、高度な機能を実演するデモファイル html-demo.zip を参照してください。

デバイスの統合

calibre はどのデバイスに対応していますか?

calibre はすべてのメジャーな (そしてほとんどのマイナーな) 電子書籍リーダ、スマートフォン、タブレットなどに直接接続することができます。加えて フォルダに接続 機能を使えば、電子書籍をエクスポートして USB ディスクとして利用することもできます。さらに、Web ブラウザを持つデバイスであれば calibre のコンテンツサーバを利用すれば無線で接続することも可能です。

自分のデバイスを calibre でサポートしてもらうようにするにはどうすればよいですか?

もしデバイスが OS に対して USB ディスクとして見えるなら、calibre にサポートを追加するのは簡単です。必要となるのは次のような情報だけです:

  • デバイスがサポートする電子書籍のフォーマットの完全な一覧

  • すべての電子書籍を置かなくてはならない特別なフォルダがデバイス上にあるか。デバイスはサブフォルダに置かれたファイルを検出するか。

  • calibre が自動的に収集するデバイス情報も必要です。まず、デバイスが SD カードをサポートしているなら挿入します。それからデバイスをコンピュータに接続してください。calibre で 環境設定 → その他 へ行き、"デバイス認識をデバッグ" をクリックしてください。これによりデバッグ出力が生成されます。これをファイルにコピーして、次はデバイスをコンピュータから取り外した状態で同じことを繰り返してください。

  • 上の出力を両方とも他の情報とともに我々に送ってくだされば、デバイス用のデバイスドライバを作成します。

特定の OS の出力を送ってくだされば、calibre の次のリリース時にその OS 上でデバイスがサポートされます。出力を送るには、バグレポートを開いてその出力を添付してください。バグの報告方法 を参照してください。

calibre がデバイスを検出してくれません

問題を特定するために次の手順に従ってください:

  • コンピュータに一度に接続しているデバイスはひとつだけであることを確認してください。 iPhone/iPad などのデバイスをサポートする別の calibre を同時に起動していないこと。

  • もし Apple iDevice (iPad, iPod touch, iPhone) と接続中であれば、Apple はサードパーティ製のソフトウェアによる USB ケーブルを使ったデバイス接続を認めなくなりました。代わりにコンテンツサーバ経由で無線接続を利用してください。

  • もし Kindle Fire や別の Android デバイスと接続中であれば、USB ケーブルを使用 にある注意書きを読んでください。

  • macOS でデバイスを calibre に接続するときにアクセス拒否エラーがでる場合、システム環境設定 > セキュリティとプライバシー > プライバシー > ファイルとフォルダ を調べて修正することができます。

  • 最新版の calibre (現在は 7.9.0) を実行していることを確認してください。最新版はいつでも calibre の Web サイト からダウンロードできます。現在実行中の calibre のバージョンは、メインの calibre ウィンドウの下部で確認できます。

  • OS に デバイスが見えていることを確認してください。つまりデバイスは Windows エクスプローラ (Windows上) または Finder (macOS上) に表示されるはずです。

  • calibre で 環境設定 → 無視したデバイス へ行き、無視したくないデバイスをすべてチェックします

  • 上の手順すべてに失敗した場合は、環境設定 → その他 へ行き、デバイスを接続した状態で デバイス認識をデバッグ をクリックし、その出力を calibre バグトラッカ にチケットとして投稿してください。

デバイスが非標準品または普通ではないものです。どうすれば接続できますか?

接続/共有 ボタンの下にある フォルダに接続 に加え、calibre は ユーザ定義 デバイスプラグインを提供しており、OS のディスクドライブとして表示される USB デバイスを接続するのに利用できます。注意: Windows 上では calibre がドライブを利用するのにドライブレターが必要です。デバイスプラグインは 設定 -> プラグイン -> デバイスプラグイン -> User defined にあります。詳しくは 環境設定 -> その他 -> ユーザ定義デバイス設定用情報` を参照してください。ユーザ定義プラグインを calibre がビルトインプラグインで普通に認識するデバイスに対して使用するには、代わりにユーザ定義プラグインが利用されるよう、まずビルトインプラグインを無効する必要があります。

どうすれば iPad/iPhone/iPod touch で calibre が利用できますか?

Apple のデバイスから calibre のコレクションを見るのに一番簡単な方法は calibre コンテンツサーバー を使うことです。こうすればネット上でコレクションを利用できるようになります。まず calibre で次の手順に従ってください

  • calibre の "優先する出力フォーマット" を EPUB に設定 (出力フォーマットは 環境設定 → インタフェース → 動作 で設定できます)

  • 出力プロファイルを iPad に設定 (iPhone/iPod でも動作します)。この設定は 環境設定 → 変換 → 共通オプション → ページ設定 にあります。

  • iDevice で読みたい本を選択し、変換 ボタンをクリックしてEPUB 形式に変換

  • 接続/共有 ボタンをクリックしてコンテンツサーバを起動し、calibre を実行したままにしておきます。環境設定 → 共有 → ネット共有 でコンテンツサーバを自動起動するよう指定することも可能です。

コンテンツサーバにより、本を Safari で直接読むことができるようになります。さらに iDevice には calibre のコンテンツサーバに接続できるアプリケーションがたくさんあります。例としては Marvin, Mapleread, さらには iBooks などがあります。

コンテンツサーバの利用

Safari ブラウザを開始して、現在 calibre のサーバを実行中のコンピュータの IP アドレスとポート番号を次のように入力します:

http://192.168.1.2:8080/

192.168.1.2 の部分は calibre を実行中のコンピュータのローカル IP アドレスに置き換えてください。サーバの実行や正しい IP アドレスの見つけ方などについて詳しくは calibre コンテンツサーバー を参照してください。

Safari の上で本の一覧が表示され、本の上でタップするとダウンロードするかブラウザ上でそのまま読むかを選択できます。ダウンロードを選択すると、Safari は それを iBooks で開くかどうかを尋ねます。

多くのリーダアプリは OPDS をサポートすることにより calibre ライブラリを直接見ることができます。そのようなアプリではオンラインのカタログスクリーンへ行き calibre サーバの IP アドレスを追加して、アプリの中から calibre ライブラリの本を読んだりダウンロードしたりできるようになります。

How do I use calibre with my Android phone/tablet or Kindle Fire?

Android デバイスを calibre に接続するには、2 種類の方法があります。USB ケーブルを使用するか、無線で接続するかです。Android デバイスを使用するための最初にすることは、電子書籍リーダアプリをインストールすることです。Android には無料や有償の数多くの電子書籍リーダアプリがあります。いくつか例を挙げます (順不同): FBReader, Moon+, Mantano, Aldiko, Kindle

USB ケーブルを使用

デバイスをコンピュータに USB ケーブルで接続するだけです。calibre は自動的にデバイスを認識し、デバイスに送信 ボタンをクリックして本を転送できるようになります。macOS と Linux 上では Android デバイスは同時にひとつしか接続できません。OS のファイルマネージャや Android のファイル転送ユーティリティでデバイスを開きっぱなしにしないよう注意してください。

注釈

新しい Android デバイスでは、うまく接続させるためにいくつか障害を乗り越える必要があります。なぜなら Google は利用者が彼らのクラウドから独立することを望んでいないからです。まず、USB ケーブルをつなぐ前にスクリーンのロックを解除してください。USB ケーブルをつなぐとポップアップ通知が表示されます。その通知内容が「メディアファイルの転送」や「MTP (Media Transfer mode)」のようなものであることを確認してください。そうでない場合には通知をタップしてモードをメディア転送 (MTP) に変更してください。デバイスを認識させるためにこの時点で calibre を再起動する必要があることもあります。そして実際に calibre や OS に接続しようとするたびに許可を求めるポップアップが表示されることがありますが、その都度 OK をタップしてください。

注釈

Kindle Fire 8 以降では USB ケーブルをつないでいるときに充電中であることを示すアイコンが表示されます。それをタップし、デバイスをデータ転送モードに変更して calibre を起動すれば、認識されるようになります。

無線接続

calibre にはビルトインの Web サーバである calibre コンテンツサーバー があります。これを使うとネット上で calibre のコレクションを利用できるようになります。普通のブラウザや専用アプリを使ってデバイス上で閲覧できます。まず calibre で次の手順を実行してください:

  • calibre の 優先する出力フォーマット を通常の Android デバイスであればEPUB に、Kindle であれば MOBI に設定 (出力は 環境設定 → インタフェース → 動作 で設定できます)

  • デバイス上で読みたい本を選択して 変換 ボタンをクリックし、EPUB/MOBI に変換

  • calibre の設定から コンテンツサーバ を有効にし、calibre を実行したままにしておく

ここで Android デバイスでブラウザを開き、次の場所を開きます

192.168.1.2 の部分は calibre を実行中のコンピュータのローカル IP アドレスに置き換えてください。サーバの実行や正しい IP アドレスの見つけ方などについて詳しくは calibre コンテンツサーバー を参照してください。

これで本のコレクションを閲覧したり、calibre からダウンロードした本を何らかの電子書籍リーダソフトを使って Android デバイス上で本を開くことができるようになります。

多くのリーダアプリは OPDS をサポートすることにより calibre ライブラリを直接見ることができます。そのようなアプリではオンラインのカタログスクリーンへ行き calibre サーバの IP アドレスを追加して、アプリの中から calibre ライブラリの本を読んだりダウンロードしたりできるようになります。

Kindle や他の読書デバイス上の Web ブラウザから calibre の本にアクセスできますか?

calibre には本を Web ページとしてエクスポートできる コンテンツサーバ があります。詳しくは calibre コンテンツサーバー を参照してください。

Kindle (1/2/DX) のような一部のデバイスはポート 8080 のアクセスを許していません (コンテンツサーバが実行されるデフォルトのポート)。この場合には calibre の環境設定でポートを 80 に変更してください。(一部の OS ではセキュリティの設定により 1024 より若いポート番号ではサーバを実行できないことがあります。この場合に一番簡単な解決方法はルータにポート 80 への要求をポート 8080 に転送させるよう調整することです)

また一部のデバイスでは、コンテンツサーバが使用するアプリ風インタフェースを実行できるだけの高度な機能を持っていません。そのようなデバイスでは、サーバの URL の後ろに /mobile を追加して、JavaScript を使用しない簡易的なインタフェースを使用してください。

calibre からメールが送れません

電子メールでの大量のスパムを防ぐためにメールをブロックする戦略は、メールサーバごとに異なっているので、メール送信にはちょっとしたコツがいる場合があります。最も一般的な問題は、calibre から (メール中継なしで) 直接電子メールを送信しようとする場合です。多くのサーバ (たとえば Amazon など) は、よく知った中継装置からのメール以外ブロックします。calibre からメール送信する最も安全な方法は次のようにします:

  • GMX で GMX アカウントを作成

  • calibre で 環境設定 → 共有 → メール共有 へ行き GMX を利用 ボタンをクリックして必要項目を入力

  • Web サイト上で GMX アカウントにログインして SMTP 送信を有効にします (Settings->POP3 & IMAP->Send and receive emails via external program)

  • これで calibre は メール送信に GMX を使えるようになります。

  • Kindle 宛てに送信する場合、忘れずに Amazon の Kindle ページのメール設定で GMX のメールアドレスから送信されたメールを許可してください。そして Amazon は AZW3 および新しいスタイルの MOBI ファイル (KF8) をメールで配信するのを許可していません。さらに Amazon は最近、本を実際に配信する前にクリックする必要のある確認メールを GMX アカウント宛てに送信するようになりました。

これを行った後でもまだ、問題が起きる可能性があります。よくある原因のひとつとしては、出来の悪いウィルス対策プログラムが calibre のメール送信をブロックしていることがあります。ウィルス対策プログラムの除外リストに calibre を追加してみてください。

注釈

Microsoft/GMX は大量のメール送信を行うとアカウントがブロックされることがあります。したがってこのサービスを利用して本を送信する場合、 calibre は 5 分間に 1 冊ずつ送信するよう自動で制限しています。アカウントがブロックされるリスクを気にしないのであれば、calibre の 環境設定 → 高度な設定 → Tweaks へ行き、送信間隔の時間を短く設定することもできます。

注釈

Google は最近、より多くの広告を見せられるようユーザに Web インタフェースの利用を強制するため、電子メール送信プロトコル (SMTP) のサポートを意図的に打ち切りました。彼らは SMTP が安全ではないと主張していますが、単なる言い訳にすぎずその主張は間違っています。代わりに別のメールプロバイダを利用してください。

注釈

calibre にメールアカウントへのアクセスを許可することに不安を感じるのであれば、GMX または Outlook に calibre だけが使用する新しいフリーメールのアカウントを作成してください。

デバイスが Linux で読み取り専用でマウントされていて、calibre に接続できません

Linux のカーネルはデバイスのファイルシステムにエラーがあると読み取り専用でマウントします。ファイルシステムの修復は次のように行います:

sudo fsck.vfat -y /dev/sdc

/dev/sdc の部分はデバイスのデバイスノードへのパスに置き換えてください。デバイスノードは必ず /dev の下にあり、次の出力を調べることで見つけられます:

mount

どうして calibre は Kindle のコレクションや Nook の本棚をサポートしないのですか?

Kindle も Nook も USB 接続を介してコレクションを操作する方法を提供していないためです。もしも心の底からコレクションを使いたいと思っているなら、Kindle/Nook を売り払って Kobo を入手することを強くお勧めします。e-ink スクリーン上で一冊ずつコレクションに本を加えていくなんてことをやってられほど人生が長くないことを理解しているのは、どうやら Kobo だけのようなのです 😇

Kindle に関して言えば、コレクションを USB 経由で操作する方法はあります。しかし変更を認識させるためにはコンピュータから 切断するたびに 再起動する必要があります。そんなありさまなので calibre の開発者がサポートしようと思うだけのモチベーションがまずわきません。ただし、calibre の書誌からコレクションを作成するプラグインなら存在します。 こちらから 入手できます。

注釈

Kindle Touch や Kindle Fire のような新しいモデルでは Amazon はコレクションを操作する機能を完全に削除してしまいました。Kindle を root 化してカスタムファームウェアをインストールない限り、上記のプラグインさえ使い物にならなくなっています。

calibre を Kobo Touch/Glo などと一緒に使おうとするとエラーが出ます

Kobo のファームウェアはバグだらけです。接続がランダムに失敗することが知られています。マザーボードと USB ポート/ケーブル/Hub の特定の組み合わせで、その傾向は悪化します。 touch の calibre への接続中にエラーが出るなら、次のことを試してみてください。運がよければ 問題が解決するかもしれません。

  • USB Hub を使わず Kobo をコンピュータに直接接続

  • 別の USB ケーブルと、コンピュータの別の USB ポートを使ってみる

  • Kobo からログアウトして再度ログイン。こうするとデータベースを再構築して壊れたデータベースのエラーを修正します。

  • Kobo Touch のファームウェアを最新にアップグレードしてみてください

  • Kobo をリセットしてみる (これにより問題がしばらく解決するものの再び発生することがあります。その場合は、何度も何度もリセットする必要があります)

  • Kobo に一度に 1 〜 2 冊の本だけを置き、大量のコレクションを保管しない

e-ink Kindle に送信した本の表紙が一瞬表示されてすぐに一般の表紙に置き換わってしまいます

これは Amazon のバグによって起こります。サーバから本の表紙をダウンロードしようとして失敗したとき、calibre が生成したすでにある表紙を一般的な表紙で置き換えてしまいます。詳しくは フォーラムのこのスレッド を参照してください。4.17 からは calibre が回避策を用意しました。表紙が Amazon によって破壊された後に Kindle を calibre に接続したとき、calibre は自動的に表紙を復元します。したがって表紙を Kindle で表示させるには次のようにします:

  1. calibre で本を Kindle に送信

  2. Kindle を切断し、Amazon が表紙を破壊するのを待つ

  3. calibre に Kindle を再接続

ただしこの回避策は 4.17 以降の calibre で本を送信したときにしか動作しません。別の方法としては、読んだ本をいちいち Amazon に知らせたいわけではないでしょうから、Kindle を機内モードにしておきます。Amazon のカスタマサポートに連絡してこのバグについて激しく苦情を言うことをお薦めします。もしかしたら Amazon は耳を貸すかもしれません。

注釈

もし回避策がうまくいかない場合には、Kindle のファームウェアバージョンが 5.12.5 (2020年4月にリリース) 以上であることを確認してください。

MOBI ファイルの表紙が Kindle for PC や Kindle for Android/iPad などで表示されなくなりました

これは Amazon のソフトウェアのバグが原因です。これを回避するには 環境設定 → 変換 → 出力オプション → MOBI 出力 へ行き、Facebook などで書籍内容の共有を許可する オプションを設定してください。一度変換したファイルを再度変換しようとしている場合には、その個別の本の変換ダイアログでもこのオプションを有効にする必要があります。(個別の本の変換設定は保存され、優先して使用されるため)

これを行うことにより、生成された MOBI ファイルは Kindle Fire の本としてではなくパーソナルドキュメントの下に表示されるようになり、Amazon の whispersync は動作しなくなりますが、表紙は機能します。どちらの機能を重要とするかは、皆さんが選択することです。Amazon に連絡してこのバグを修正するよう依頼することをお薦めします。

Amazon のソフトウェアのバグは、Kindle に MOBI ファイルを置いたとき、そのファイルがパーソナルドキュメントとマークされていない限り Amazon はその本を購入した本とみなしてサーバから表紙のサムネイルをダウンロードしようとします。ダウンロードに失敗しても、MOBI ファイルの中に定義されている表紙を使用しようとはしません。おそらくこの動作は Amazon 側の意図的なもので、著作者たちに Amazon 経由で本を販売することを強制する狙いがあるものと見られます。言い換えれば、Kindle はパーソナルドキュメントとマークされた本と Amazon から直接購入した本の表紙しか表示しません。

MOBI ファイルを USB 接続を使って calibre から e-ink Kindle に送信する場合には、calibre はこの不具合を表紙のサムネイル自体をアップロードすることで回避します。ただしこの回避策は、USB 接続を使って calibre から送信する場合に限って有効です。電子メールを使って送信した場合には、Amazon は MOBI ファイルを自動的にパーソナルドキュメントとマークして表紙は機能しません。ただし本はパーソナルドキュメントの中に表示されます。

calibre で Kindle に本を送信したのに表示されません

Kindle に送信された本は Kindle 上で 目録に追加 されてからでないと表示されません。これには時間がかかることがあります。しばらくたっても本が表示されない場合には、Kindle のインデクサがクラッシュしていると考えられます。特定の本によりインデクサがクラッシュすることがあります。残念なことに Amazon はどの本がインデクサをクラッシュさせるのか調べる手段を提供していません。できることと言ったら Kindle をリセットするか、Windows エクスプローラ (またはなにがしかのファイルマネージャ) を使ってメモリからすべてのファイルを削除し、Kindle 上でどの本が問題となっているのか発見するまで一冊ずつ順番に本を再送信するかです。問題の本を見つけたら Kindle から削除してください。そしてその本を calibre で MOBI から MOBI、または MOBI から AZW3 に変換してから送信して戻します。これでおそらく問題が解決するでしょう。

ライブラリ管理

本のファイルはどこに保存されていますか?

初めて実行するとき、calibre は本を格納するフォルダを尋ねます。calibre に本を追加すると、そのフォルダの中に本がコピーされます。フォルダ内の本は著者とタイトル別のサブフォルダにきれいに整理されています。このフォルダのコンテンツは calibre が自動的に管理しているので、本やフォルダを手動で追加したりは 決して しないでください。自動で削除される可能性があります。もし特定の本に関連したファイルを追加したい場合には、右上にある 書誌を編集 ダイアログを利用してください。そうすれば calibre は自動的にファイルを正しいフォルダに置き、タイトルや著者名が変更されればそれに合わせて移動します。

本の書誌はライブラリフォルダの一番上にある metadata.db というファイルに格納されます。このファイルは sqlite データベースです。ライブラリのバックアップをとるときには、必ずすべてのサブフォルダを含めフォルダ全体をコピーしてください。

ライブラリフォルダとそのコンテンツが calibre ライブラリと呼ばれるものを構成します。そのようなライブラリを複数持つことができますライブラリを管理するには、ツールバー上の calibre アイコンをクリックします。新規ライブラリを作成したり、削除したり、既存のライブラリの名前を変更したり、ライブラリ間を簡単に行き来したりすることができます。

本を異なるライブラリとの間でコピーしたり移動したりするには (2 つ以上のライブラリを設定したら) 本の上で右クリックして ライブラリにコピー を選択します。

calibre は著者名や著者名の読みをどのように管理しますか?

著者名は、特に文化をまたがると複雑です。どのように複雑かについては こちら を参照してください。calibre は著者名の管理には非常にフレキシブルな戦略をとっています。最初に理解すべきは、calibre では本と著者は別々のエンティティだということです。ある本には複数の著者がいる可能性がありますし、ある著者には複数の本がある可能性があります。本の著者は "書誌を編集" ダイアログで管理できます。個々の著者を管理するにはメインの calibre ウィンドウの左側にあるタグブラウザの中の著者の上で右クリックして 著者を管理 を選択します。このダイアログを使って、著者の名前と読みを変更できます。これは、その著者の本すべての著者名を自動的に変更します。本に複数の著者がいる場合は、名前を & で区切ります。

では著者名の読みについて説明しましょう:

  • 新しい著者が追加されると (新しい著者による本が追加されるたびに追加されます) calibre は自動的に本と著者の読みを計算します。

  • タグブラウザの著者名は 著者 の読みの順に並べられます。これは本の著者読みの欄とは違います。

  • デフォルトではこの並べ替えアルゴリズムは著者の名前は の形式と仮定し、読みを 姓, として生成します。

  • このアルゴリズムは 環境設定 → 高度な設定 → Tweaks へ行き author_sort_copy_method を設定することで変更可能です。

  • 著者ごとに著者名の読みを強制的に変更するには、著者名の上で右クリックして 著者の管理 を選択し、著者読みの値を再計算 ボタンをクリックします。この操作は Tweak で author_sort_copy_method tweak にやりたいことを設定した後で行ってください。

  • すべての本の著者名の読みを calibre に強制的に再計算させるには書誌を一括編集ダイアログ (すべての本を選択して "書誌を編集" をクリックし、自動的に著者読みを設定 にチェックして OK を押す) を使用します。

  • 本の著者名読みを再計算するとき、calibre は著者名読みを個々の著者に使用します。ですから本の著者名読みを再計算する前に、必ず個々の著者名読みには正しい値を設定しておいてください。

  • タグブラウザが表示する著者名に名前と読みのどちらを使用するかは 環境設定 → 高度な設定 → Tweakscategories_use_field_for_author_name で設定できます。

著者の管理 を使えば個々の著者名読みを好きなように変更できます。calibre が正しく解釈できないような名前を扱うときに役に立ちます。たとえば Miguel de Cervantes Saavedra のように複雑に組み合わさった名前や、Sun Tzu のようなアジアの名前を扱う場合に便利です。

こうした柔軟性により、calibre は著者名の読みを好きなように管理することが可能なのです。たとえば、よくある要求のひとつに calibre に著者名を「姓, 名」と表示させたいというものがあります。もし下のメモが当てはまらない場合、これを実現するには次のようにします:

  • 上で説明したように author_sort_copy_method tweak を copy に設定します。

  • calibre を再起動。残りの手順を完了するまで本の書誌は変更しないでください。

  • 著者の管理ダイアログを使ってすべての著者名を「姓, 名」に変更します。

  • すべての著者の変更が終わったら、著者名読みの値を再計算 ボタンを押します。

  • OK を押します。この時点で calibre はすべての本の著者名を変更します。これにはしばらく時間がかかることがあります。

注釈

「名 姓」を「姓, 名」に変更するにあたって、author_sort の値がすでに「姓, 名」になっていることがよくあります。この場合には、次のようにしてください:
  • 上で説明したように author_sort_copy_method tweak を copy に設定します。

  • calibre を再起動。残りの手順を完了するまで本の書誌は変更しないでください。

  • 著者の管理ダイアログを開き、すべての著者名読みを著者にコピー を押します。

  • 著者名が望んだとおりになっているか確認します。この時点ならキャンセルボタンを押せばまだ変更を破棄できます。OK を押してしまうと元に戻すことはできません。

  • OK を押します。この時点で calibre はすべての本の著者名を変更します。これにはしばらく時間がかかることがあります。

どうして calibre は本を好きなフォルダに保存してくれないのですか?

calibre のライブラリ管理機能の価値は、インタフェース上で検索と並べ替えを提供している点に尽きます。これにより、フォルダを使ってコレクションを整理するどのような方法よりも 遥かに 効率的に本を探し出すことができます。実際、calibre のインタフェースを使ってコレクションを探したり、整列したり、読んだりすることに慣れれば、もう二度とディスク上の本を探し回る必要はなくなります。本を独自のフォルダ構造 著者 -> タイトル -> 書籍ファイル で管理することにより、calibre は高いレベルの信頼性と標準化を達成できています。検索やタグベースのインタフェースがフォルダベースのもの比べて優れているのは、次の例を考えてみてください。本のコレクションがフォルダ内に次のようにきれいに並べて格納されているとしましょう:

Genre -> Author -> Series -> ReadStatus

こうすると、たとえばアイザック・アシモフによるファウンデーションシリーズの SF の本を探すのは簡単です。しかし、SF の未読の本を探したいとしましょう。このフォルダ方式では簡単に見つけることができません。簡単に見つけたいなら、代わりに次のようなフォルダ方式にしなくてはならなくなります:

ReadStatus -> Genre -> Author -> Series

calibre ではその代わりにジャンルを表すタグと読書状況を示すタグを使い、tag:scifi and not tag:read という簡単な検索式を使うことができます。さらに calibre には立派なグラフィカルインタフェースがあるので、検索言語を学ぶ必要もなく、検索に含める/除外するタグをクリックするだけでよいのです。

ネットワークから本にアクセスできるようファイルシステムにアクセスする必要があると主張する人のために、calibre には優秀なコンテンツサーバがあり、ネットから calibre ライブラリへのアクセスが可能です。

calibre の開発がいつか止まり、本がすべてフォルダ構造に取り残されてしまうことが心配なら、calibre の強力な ディスクに保存 機能を試してみてください。これはすべての本を書誌に基づいて任意のフォルダ構造にエクスポートする機能です。

そしてすべてのタイトルフォルダの末尾に数字がついているのは、堅牢性 のためです。この数字は calibre データベースの本レコードの ID 番号です。この番号があるおかげで、同じ著者の同じタイトルの本を複数持つことができます。そしてまた、たとえデータベースファイルが破損したとしても、これがあるおかげで calibre は全ての書誌を持つデータベースを手品のように再構築することができます。calibre の使命が書誌をファイル名に含めるのをやめ、何かを探すのにファイルシステムを使うのをやめることであると考えると、フォルダ名に余計なものがついたとしても、それで堅牢性が向上がするのであれば十分に価値があります。

それでもまだ納得できないなら、calibre はお薦めできません。どこか他の場所で本をカタログするものを探してください。はっきりしているのは、これが変更されることはありません。変更させようと連絡してくるのは、どうかやめてください。

どうして calire には×××の欄がないのですか?

calibre は最も広くよく使われているフィールドの列を持つよう設計されています。さらに任意の列を追加することも可能です。列は 環境設定 → インタフェース → 表示列の追加 から行えます。列を作成する方法は UI Power tips にあるチュートリアル、または こちらのブログ記事 を参照ししてください

また、別の列の書誌を組み合わせた "仮想列" を作成することも可能です。列の追加ダイアログで クイック作成 のリンクをクリックすれば、本の ISBN や形式を表示する列を簡単に作成できます。calibre の強力なテンプレート言語を使えば、列に関してさらにいろいろなことができます。詳しくは calibre テンプレート言語 を参照してください。

フォーマットや ISBN を列に表示できますか?

はい、できます。上の回答の中にあるカスタム列の追加の手順に従ってください。

どうすれば calibre のデータを別のコンピュータに移動できますか?

すべての calibre データ (本、設定やプラグイン) はエクスポート可能で、そしてまた別のコンピュータ上でインポート可能です。まずデータをエクスポートする方法を見てみましょう:

  • メインの calibre ツールバーの calibre アイコンの上で右クリックして すべての calibre データをエクスポート/インポート を選択します。ただしこのメニューは、デバイスを接続中だと表示されません。接続したデバイスがあれば、切断してください。次に calibre データをすべてエクスポート とラベルのついたボタンをクリックします。calibre のライブラリがすべて一覧表示されます。OK をクリックしてコンピュータ上のどこか空のフォルダを選択します。エクスポートされるデータはこのフォルダに保存されます。このフォルダを新しいコンピュータにコピーして、下の指示に従ってデータをインポートしてください。

  • 新しいコンピュータに calibre をインストールすると ウェルカムウィザード が実行されますが、ここで設定する内容は何でもかまいません。次の手順で、以前の設定をインポートするからです。これで、ライブラリに Getting Started ガイドがある以外空っぽの calibre が出来上がりました。もう一度 calibre ボタンの上で右クリックして すべての calibre データをエクスポート/インポート を選択します。そして 以前エクスポートしたデータをインポート とラベルの付いたボタンをクリックしてください。コピーしておいたエクスポートデータの入ったフォルダを選択します。インポートできるライブラリの一覧が表示されます。一覧をひとつずつ確認して、ライブラリごとに新しい場所 (コンピュータ上のどこか空のフォルダ) を選択します。OK をクリックしてくだdさい。インポートが完了すると、以前のライブラリ、設定、そしてプラグインがある状態で calibre は再起動します。

注釈

このインポート/エクスポート機能は calire のバージョン 2.47 以降でのみ利用可能です。それ以前の calibre を利用している場合、またはインポート/エクスポートで問題があった場合には、下に説明するように calibre のライブラリフォルダを手動でコピーすることができます。

calibre ライブラリフォルダを古いコンピュータから新しいコンピュータにただコピーしてください。ライブラリフォルダが何かは、ツールバーの calibre アイコンをクリックすると確認できます。ライブラリの切替え/作成 を選択して、現在の calibre ライブラリへのパスを確認してください。

では新しいコンピュータで、calibre を初めて起動しましょう。calibre は ウェルカムウィザード を実行して calibre ライブラリの場所を尋ねます。先の説明の中でコピーしたフォルダを指定してください。もし転送先のコンピュータにすでに calibre がインストールされている場合には、ウェルカムウィザード は実行されません。その場合、ツールバーにある calibre アイコンの上で右クリックして新しくコピーしたフォルダを指定してやります。これでコンピュータ上に 2 つの calibre ライブラリが置かれ、ツールバー上の calibre アイコンをクリックして切り替えられるようになりました。この方法でライブラリを転送すると、すべての書誌、タグ、カスタム列などが維持されます。

calibre の本リストが空っぽです

どうしてこのようなことが起きるのか理解するために、calibre のライブラリとは何かを理解する必要があります。最も基本的なレベルでは、calibre ライブラリとは単なるフォルダです。本を calibre に追加するたびに、その本のファイルはこのフォルダの中に (著者とタイトルごとのフォルダに配置されて) コピーされます。calibre ライブラリフォルダの中のトップレベルには、metadata.db と呼ばれるファイルがあるのがわかるでしょう。このファイルに calibre ライブラリにある すべての 本のタイトル/著者/評価/タグなどの情報が格納されています。calibre が表示する本の一覧は、この metadata.db ファイルを読んで作成されています。

calibre が空の本一覧を表示する理由は 2 つ考えられます:

  • calibre ライブラリフォルダの場所が変更された。ライブラリが外部ディスクに置かれていて、ディスクのドライブレターが変更された場合などに起こります。または間違ってフォルダを移動してしまった場合です。この場合、calibre がライブラリを見つけられず、空のライブラリを表示することになります。これを修正するには、ツールバーの calibre アイコンの上で右クリックして "ライブラリの切替え/作成" を選択します。小さな青いアイコンをクリックして calibre ライブラリ用の新しい場所を選択し、OK をクリックしてください。もし新しい場所がわからなければ、metadata.db という名前のファイルをコンピュータ上で探してください。

  • metadata.db ファイルが削除されたか破損した。この場合、calibre にバックアップから metadata.db を再構築するよう依頼できます。calibre ツールバーにある calibre アイコンを右クリックして ライブラリの管理->データベースの復元 を選択してください。calibre は自動的に metadata.db を再構築します。

ネットワークドライブ/NAS 上の calibre ライブラリでエラーが出ます

calibre ライブラリはネットワークドライブに置かないでください

ファイルシステムは複雑な獣です。ほとんどのネットワークファイルシステムには calibre が利用するさまざまなファイルシステム機能がありません。ハードリンクをサポートしていないものもあれば、ただ単に不具合の多いものもあります。さらに calibre はシングルユーザ用のアプリケーションであり、同じネットワークライブラリに対して誤って 2 つの calibre を実行してしまった場合には、良からぬことが起きるでしょう。そして異なる OS はファイルシステムに異なる制限を課すので、ネットワークドライブを OS にまたがって共有すると、重ねて言いますが 良からぬことが起こります

calibre のコンテンツサーバを使って別のコンピュータで本を利用できるようにすることを考えてください。calibre をひとつのコンピュータ上で実行し、コンテンツサーバ経由またはリモートデスクトップでアクセスします。

もし実際のライブラリを共有する必要があるなら、ネットワークドライブの代わりに DropBox や rsync などの同期ツールを使ってください。ファイル同期ツールを使う場合には、calibre とファイル同期ツールが同時に calibre ライブラリにアクセスしないようにすることが 必須 です。言い換えると、ファイル同期システムと calibre は 絶対に同時に実行しないでください

このようなツールを使用してもデータ破損/損失の危険性があるため、そのリスクに耐えられる場合にのみこの方法をとってください。特に Google ドライブ は calibre と互換性がないため、calibre ライブラリを Google ドライブに置くと データが消えます。詳しくは このスレッド を参照してください。

その他

Amazon is stopping email delivery of MOBI files?

Amazon have announced that they will stop accepting MOBI files emailed to @kindle.com email addresses. You can instruct calibre to send EPUB instead of MOBI by going to Preferences → Sharing books by email and then removing MOBI from the list of formats to send to your @kindle.com email address and adding EPUB instead.

Note however, that Amazon's EPUB intake is very flawed, they will reject a number of EPUB files that work everywhere else. In such cases you can try the following trick:

  1. Convert the EPUB file to MOBI

  2. Then convert the MOBI file back to EPUB and send the resulting EPUB file

This will remove all advanced formatting, embedded fonts, etc., but greatly increase the chances of Amazon accepting the EPUB.

注釈

If you were previously using email delivery of periodicals downloaded by calibre, you will be better off sending those by USB cable or downloading them from the calibre Content server via the Kindle's built-in browser. However, if you want to continue using email delivery you can try changing the output format in Preferences->Behavior to EPUB, then calibre will download the news in EPUB format. Whether Amazon will accept the EPUB or not is a whole other question.

お気に入りのニュースサイトから calibre にニュースをダウンロードしたい

あなたがコンピュータに精通しているなら、お好きな Web サイトからニュースをダウンロードするよう calibre に指示することができます。やり方については お気に入りのニュースサイトを追加 を参照してください。

それ以外の場合、 calibre レシピフォーラム に投稿して特定のニュースサイトをリクエストできます。

どうして calibre という名前なんですか?

お好きなものをどうぞ:
  • Converter And LIBRary for E-books (電子書籍用のコンバータおよびライブラリ)

  • calibre (水準) が高い製品

  • 最初の e-ink ベースの電子書籍リーダーであった SONY 製 Librie のオマージュ

  • うちの奥さんが選びました ;-)

calibre の発音はCa-li-bre (キャリブレ) ではなく Cal-i-ber (キャリバー) です。不思議に思うかもしれませんが、calibre は英国式のつづりです。作者はインド人なので、このつづりが自然なのです。

calibre はどうして macOS ではフォントの一部しか表示しないのですか?

calibre は作成する電子書籍の中にフォントを埋め込みます。電子書籍では TrueType と OpenType (.ttf および .otf) のフォントのみ埋め込みをサポートしています。macOS 上のほとんどのフォントは .dfont 形式のため、埋め込むことができないのです。calibre はシステム上に見つかった TrueType フォントと OpenType フォントのみを表示します。そのようなフォントは Web 上でたくさん入手できます。.ttf/.otf ファイルをダウンロードしてホームフォルダの下の Library/Fonts フォルダに追加すればいいだけです。

calibre が Windows 上で起動しません

これにはいくつかの原因が考えられます:

  • If you get no errors but the calibre window does not appear, it has probably just appeared off screen. You can gather all windows onto the current screen using one of the techniques described here.

  • 別のプログラムによって使用されているために calibre がファイルを開くことができないというエラーが出た場合、次のようにしてください:

    • calibre をアンインストール

    • コンピュータを再起動

    • calibre を再インストール。ただし calibre をインストールウィザードから起動しないでください。

    • 一時的にウイルス対策プログラムを無効化(安全のため、その前にインターネットから切断)

    • calibre ライブラリ用に選択したフォルダの中を確認。metadata.db という名前のファイルがあれば、それを削除します。

    • calibre を起動

    • この先は calibre を普通に起動できるはずです。

  • calibre のアップデート後に Python 関数が予期せず終了したというエラーが出るようになった場合は、まず calibre をアンインストールしてからフォルダ C:\Program Files\Calibre and C:\Program Files\Calibre2 を (もし存在していれば) 削除します。そして再インストールすれば、解決するはずです。

  • calibre の最初の実行時に ウェルカムウィザード でエラーが出る場合、calibre のライブラリに C:\library のようなフォルダを選択してください。(パスに英文字以外が含まれていたり数字のみだったりしたときに calibre に問題が発生する場合があります)

  • 管理者として実行してみてください (アイコンを右クリックして 管理者として実行 を選択)

もしそれでも開始できないなら、コマンドプロンプトを開いてください (Windows キーを押しながら R を押し、現れた実行ダイアログに cmd.exe と入力)。コマンドプロンプトに次のコマンドを入力して Enter を押します:

calibre-debug -g

ヘルプメッセージに表示される出力を フォーラム に投稿してください。

calibre がときどきフリーズ/クラッシュします

私の知る限り、これを引き起こし得る原因はいくつかあります:

  • 最近、外部モニターまたは TV をコンピュータに接続した。この場合、書誌の編集ウィンドウや変換ダイアログのような新しいウィンドウを calibre が開くたびに 2 番目のモニターに表示され、それに気づかず calibre がフリーズしたと考えてしまいます。2 番目のモニタを切断し、calibre を再起動してください。

  • 次のプログラムは calibre でクラッシュを引き起こすという報告があります。そのうちいずれかを実行している場合には、calibre を開始する前に閉じるか、アンインストールしてください。 RoboForm, Logitech SetPoint Settings, Constant Guard Protection by Xfinity, Spybot, Killer Network Manager, Nahimic UI Interface, Acronis True Image

  • Wacom ブランドの USB マウス/タブレットを使用している。Wacom ドライバと calibre が使用するグラフィックツールキットには非互換な点があります。Wacom 以外のマウスを使ってみてください。

  • 64 ビット版の Windows の一部では 64-bit calibre をきちんと動かなくしてしまうセキュリティソフトウェア/設定があります。64-bit 版の calibre を使用している場合は、32-bit 版に切り替えてみてください。

  • テキストを calibre 電子書籍ビューアからコピーしようとしているときにクラッシュが起こる場合、実行しているクリップボード監視/管理アプリケーションが原因とほぼ考えられます。無効にすれば解決するでしょう。

  • ファイルダイアログを使用しているときに、たとえば 本の追加 ボタンや ディスクに保存 ボタンをクリックするような場合に特にクラッシュが発生しやすい場合、壊れたシェル拡張機能をコンピュータにインストールしたソフトウェアが存在しています。既知の原因としては、SpiderOak, odrive sync, Dell Backup and Recovery, NetDrive などがあります。この中にインストールしているものがあるなら、アンインストールすれば解決します。プログラム全体をアンインストールしたくない場合には、 NirSoft Shell Extension Viewer を使ってシステム上にインストールされているシェル拡張機能を確認し、個別に無効にすることができます。シェル拡張機能を無効にした後は、必ず "Restart Explorer" を使うかコンピュータを再起動してください。

上記のいずれにも当てはまらない場合、コンピュータ上に calibre に干渉している何か別のプログラムが存在しています。まず実行するプログラムを可能な限り減らすためにセーフモードでコンピュータを再起動し、それでもまだクラッシュが発生するかを確認します。もし発生しなくなれば、問題を引き起こしているのが何らかのプログラムであることがわかります。そうした原因となるものとしてありがちなのが他のプログラムの「動作」を変更するプログラム、すなわちウィルス対策、デバイスドライバ、RoboForm のような何か (自動でフォームに入力するアプリ) や Voice Control や Screen Reader のような支援技術です。

原因を特定する唯一の方法は、プログラムをひとつずつ削除し、どのプログラムが問題の原因となっているのか確認することです。基本的には、プログラムを停止、calibre を実行、クラッシュの確認を行います。それでもまだ発生するなら、別のプログラムを停止して繰り返します。

calibre の電子書籍ビューアと本の編集ツールが Windows 上で動きません

These two programs use hardware acceleration as they embed a version of the Chrome browser to render HTML. If they do not work it will be because of incompatibility with your system's GPU (graphics) drivers. Try updating these first, and reboot. If that does not fix it, you can set the QTWEBENGINE_CHROMIUM_FLAGS environment variable to the value --disable-gpu to turn off hardware acceleration. See this page for details.

ビューアを使用したり変換を行ったりすると Windows でアクセスが拒否されたとエラーが出ます

コンピュータ上の何かが calibre が一時ファイルにアクセスするのを妨げています。たいていの場合は、Temp フォルダのアクセス権が間違って設定されています。Windows Explorer で file:C:\Users\USERNAME\AppData\Local フォルダへ行き、file:Temp フォルダを右クリックして プロパティ を選択し、セキュリティ タブへ行きます。このフォルダのフルコントロールをユーザアカウントに与えてください。

一部のユーザは管理者コマンドプロンプトで次のコマンドを実行すると権限を修正できると報告しています。管理者コマンドプロンプトを開くにはスタートメニューを cmd.exe で検索し、コマンドプロンプトのエントリ上で右クリックして 管理者として実行 をクリックします。コマンドプロンプトで次のコマンドを入力して Enter を押してください:

icacls "%appdata%\..\Local\Temp" /reset /T

または calibre を管理者として実行することもできますが、そうすると一部の機能、たとえばドラッグ&ドロップなどが機能しなくなります。

最後に、一部のユーザは UAC を無効にすると問題が解決すると報告しています。

macOS 上で calibre が開始しない、またはクラッシュします

macOS 上で起こる障害のよくある原因のひとつは、calibre の使うグラフィックツールキットと互換性のない支援技術の使用です。VoiceOver を有効にしている場合には、無効にしてみてください。また、システム環境設定->アクセスビリティへ行き、支援デバイスにアクセスする設定をすべて無効にします。もうひとつの原因は、たとえば Smart Scroll のようなシステム動作を変更するサードパーティ製のアプリが考えられます。

Console.app を実行すると calibre が起動しない理由に関するデバッグ出力を入手できます。デバッグ出力はそこに出力されます。もしデバッグ出力に次のような行が含まれている場合:

Qt: internal: -108: Error ATSUMeasureTextImage text/qfontengine_mac.mm

その場合、原因はおそらくフォントキャッシュの破損です。キャッシュは、次の 手順 に従ってクリアすることができます。それでも問題が解決しない場合、~/Library/Fonts などの場所でシステム上の破損したフォントファイルを探してください。破損したフォントファイルを macOS 上で確認する簡単な方法は、"Font Book" を開いてすべてのフォントを選択し、ファイルメニューから "フォントを検証" を選択することです。

I get only a black or white screen when running the calibre E-book viewer?

This will be because of an incompatibility between Qt WebEngine, which the viewer uses to render and the GPU drivers on your system. First try upgrading the GPU drivers. If that does not help, you can try turning off hardware acceleration in Qt WebEngine by setting the environment variable QTWEBENGINE_CHROMIUM_FLAGS to the value --disable-gpu. See 環境変数 for how to change environment variables.

インストーラをダウンロードしましたが、動きません

インターネットからのダウンロードは、ファイルが破損している場合があります。ダウンロードした calibre のインストーラが開かない場合には、もう一度ダウンロードしてみてください。ダウンロードし直しても動かない場合には、 代替の場所 からダウンロードしてみてください。それでもまだインストーラが動かない場合、コンピュータ上の何かが実行を妨げています。

  • 一時的にウィルス対策プログラム (Microsoft Security Essentials, Kaspersky, Norton, McAfee など) を無効にしてみてください。アップグレードプロセスが途中でハングする場合、たいていはこれが原因です。

  • 同様に、もしインストーラが失敗またはロールバックしていて Microsoft PowerToys が実行中の場合は、Microsoft PowerToys を終了してください。

  • コンピュータを再起動して、 Wise registry cleaner のようなレジストリクリーナを実行してみてください。

  • クリーンインストールしてみてください。つまり calibre をアンインストールし、C:\Program Files\Calibre2 (または calibre のインストール先として選択した場所) を削除します。そして calibre を再インストールしてください。アンインストールしても本や設定には影響がありません。

  • 別のブラウザからインストーラをダウンロードしてみてください。たとえば、もし Microsoft Edge を使っているなら Firefox や Chrome を代わりに使ってみてください。

  • もし Windows 上で DLL が見つからないというエラーが出るなら、おそらく一時ファイルの権限が間違っています。Windows Explorer で C:\Users\USERNAME\AppData\Local へ行き、Temp の上で右クリックして プロパティ を選択し、セキュリティ タブへ行きます。ユーザアカウントにこのフォルダのフルコントロールを与えてください。

それでもまだインストーラが動かず、Windows を使用している場合には、:website:`calibre portable install <download_portable>`が利用できます。これならインストーラが不要です。(単なる ZIP ファイルです)

ウィルス対策プログラムが calibre がウィルス/トロイの木馬だと主張しています

まず最初に、calibre を 公式サイト からダウンロードしていることを確認してください。右側の広告ではなく、必ず左側のダウンロードリンクをクリックしてください。calibre は大変人気のあるプログラムのため、悪意のある人々は不注意な人を騙すためにダウンロード用の Web サイトを用意したりします。

公式サイトからダウンロードしたにもかかわらずウィルス対策が calibre がウィルスだと主張するなら、ウィルス対策プログラムが間違っています。ウィルス対策プログラムはウィルスを検出するのにヒューリスティック、つまり "怪しく見える" コードのパターンを使用しています。言ってみれば人種的プロファイリングのようなものです。calibre は完全にオープンソースな製品です。ソースコードを実際に自分の目で見て (または人を雇ってやってもらって) ウィルスではないと確認することができます。アンティウィルスソフトウェアを購入した会社に誤検出を報告してください。ウィルス対策プログラムが calibre のダウンロード/インストールを妨げているのであれば、一時的に無効にして、calibre をインストールしてから再度有効にしてください。

calibre のバックアップをとるにはどうすればいいですか?

最もバックアップが必要な重要なものは calibre ライブラリフォルダで、ここにはすべての本と書誌が含まれています。これは、初めて calibre を実行したときに calibre ライブラリとして選択したフォルダです。ライブラリフォルダへのパスを調べるには、メインツールバーにある calibre アイコンをクリックします。このフォルダの中のすべてのファイルとサブフォルダをバックアップする必要があります。

ツールバー上の calibre アイコンをクリックしてバックアップライブラリフォルダを選択するだけで、簡単に calibre がバックアップフォルダを使うよう切り替えることができます。バックアップしたライブラリフォルダには、カスタム列や保存済み検索だけでなくすべての本と書誌がバックアップされています。

calibre の設定やプラグインをバックアップしたい場合は、設定フォルダをバックアップする必要があります。設定フォルダはは 環境設定 → その他 で確認できます。ただし設定フォルダの復元は公式にはサポートされていません。が、たいていはうまくいきます。バックアップフォルダの中身を現在の設定フォルダにコピーして復元してください。

どうすれば calibre を使って EPUB 書籍を購入できますか? (あるいは、.acsm ファイルで何をすればいいですか?)

ほとんどの購入した EPUB 書籍には DRM がかけられています。これのせいで、calibre からは本を開くことができません。それでも本を格納したり電子書籍リーダに転送するのに calibre を使うことは可能です。まず Adobe Digital Editions のあるWindows マシン上でリーダを承認します。これが終われば、calibre で転送した本はリーダ上できちんと動作するでしょう。EPUB 書籍を Web サイトから購入した場合には、".acsm" ファイルが手に入ります。このファイルは Adobe Digital Editions で開く必要があり、そうすると実際の ".epub" 電子書籍がダウンロードされます。電子書籍は "My Digital Editions" フォルダに格納されるので、そこから calibre に追加することができます。

「許可がありません」というエラーが出ます

アクセス拒否のエラーが起きる原因はいろいろなものが考えられますが、いずれも calibre とは関係がありません。

  • 書き込み保護が有効になっている SD カードを使っていると、アクセス拒否のエラーが出ることがあります。

  • macOS でデバイスを calibre に接続するときにアクセス拒否エラーがでる場合、システム環境設定 > セキュリティとプライバシー > プライバシー > ファイルとフォルダ を調べて修正することができます。

  • 自分で、もしくは使用した何らかのプログラムが問題のファイルのアクセス権を読取り専用に変更した場合。

  • ファイルシステムにエラーがあるため OS がそのファイルシステムを読取り専用でマウントしているか、特定のファイルを復旧待ちの保留用に読取り専用にしている場合。

  • ファイルの所有者が別のユーザになっている場合。

  • そのファイルを別のプログラムが開いている場合。

  • ファイルがデバイス上に存在している場合、デバイスのルート上でファイル数が最大 256 の制限に達している可能性があります。この場合、エラーメッセージの示すデバイスまたは SD カードを FAT32 で再フォーマットするか、SD カードまたはデバイスからファイルをいくつか削除する必要があります。

calibre の利用を再開する前に、根底にあるアクセス権のエラーを修正する必要があります。エラーメッセージを注意深く読み、どのファイルを指しているのか確認し、そのファイルまたはそのファイルの置かれているフォルダのアクセス権を修正してください。

リーダ上にコメント書誌を表示させることはできますか?

ほとんどのリーダでサポートされていません。メーカーに苦情を言いましょう。苦情が多ければ、事態は変化するはずです。当面は、コメントを始めとする書誌を、変換時に "本の最初のページに書誌を挿入" オプションを使って電子書籍の先頭にある "表紙ページ" に挿入してください。このオプションは変換設定の 構造検出 セクションにあります。ただしこれを有効にするには、本の 変換 が必須です。もし本がすでに変換の必要のない形式のものなら、その形式から同じ形式に変換してください。

別の方法は、calibre ライブラリ内のすべての本の一覧を書誌とともにカタログしたものを電子書籍の形で作成することです。変換 ボタンを右クリックするとカタログ作成ツールにアクセスできます。聞かれる前にお答えしておきますが、カタログにリーダ上の本へ "直接リンク" させることはできません。

どうすれば calibre に HTTPプロキシを使わせることができますか?

デフォルトでは、OS に設定されているプロキシサーバを使用します。しかしそれが間違っていることもあります。たとえば Windows で Microsoft Edge を使っていない場合には、プロキシ設定はきちんと最新情報に更新されていない可能性があります。http_proxy` および https_proxy` 環境変数を設定すれば、calibre に特定のプロキシサーバを使用させることができます。この変数は http://ユーザ名:パスワード@サーバ名 の形式で指定します。それぞれに指定する正しい値は、ネットワーク管理者に尋ねてください。ただし calibre がサポートしているのは HTTP プロキシだけで、SOCKS プロキシはサポートしていません。現在 calibre が使用しているプロキシは 環境設定->その他 で確認できます。

calibre に機能追加したいのですが、どうすればよいですか?

2 つの方法があります:
  1. calibre をハックしてパッチを作成し、レビューして含めることができりうよう私に送ってください。開発 を参照してください。

  2. 機能追加を要望する バグ を開きます。ただし自分では要求機能がこの上なく重要/不可欠に思えたとしても、calibre 開発者の同意が得られないこともあります。幸いにして calibre はオープンソースですから、その機能を自分で実装したり誰か雇った人にやってもらうことができます。さらに、calibre には包括的なプラグインアーキテクチャを持つため、欲しい機能をプラグインとして開発することも可能です。プラグインを書いて calibre を機能拡張 を参照してください。

どうして calibre には自動更新機能がないのですか?

理由はたくさんあります:

  • 毎週更新する必要はありません 。calibre の機能に満足していれば更新通知を無効にして、そのまま楽しんでください。1 年に 1 度くらい更新したい内容があるか確認すれば十分でしょう。更新通知を無効にするチェックボックスは、更新通知の中にあります。

  • calibre のダウンロードには現在 :website_base:`1 か月あたり 150 TB の帯域 <dynamic/downloads>`が使用されています。自動更新を実装すると使用帯域が大幅に増加し、誰かが支払わなくてはならない費用が毎月何千ドルもかかることになるでしょう。

  • 現在のように Web サイトにアクセスしてダウンロードする代わりに、アップデートをダウンロードして起動するダイアログを実装したとしても、最も熱心に更新する calibre の利用者でも 1 週間あたり 5 クリック の節約にしかなりません。calibre の開発にはそれよりもずっと優先順位の高いものがあるのです。

  • もし本当に心の底から calibre を毎週ダウンロードするのがいやだけれども常に最新の状態で使いたい、という場合にはソースから起動することをお薦めします。それなら更新が簡単です。手順は こちら を参照してください。

  • calibre ユーザによって作られたサードパーティ製の自動更新プログラムは calibre フォーラム にあります。

calibre のライセンスはどうなっていますか?

calibre は GNU General Public License v3 (オープンソースライセンス) のもとでライセンスされています。これはソースコードを公開している限り自由に calibre を再配布できることを意味します。したがってもし calibre を製品とともに CD に入れたい場合、calibre のソースコードも CD に入れる必要があります。ソースコードは こちらからダウンロード可能 です。calibre の変換したものは好きなように利用できます。 GNU GPL v3 を参照してください。

どうすれば calibre を USB メモリから実行できますか?

calibre のポータブル版は こちら から入手可能です。

どうすれば自前の Linux サーバ上でニュースダウンロードのような calibre のパーツとコンテンツサーバを実行できますか?

まず calibre を Linux サーバ上にインストールする必要があります。Linux の最新のディストリビューションを使用しているなら、calibre を問題なくインストールできるでしょう。

注釈

calibre needs GLIBC >= 2.31 and libstdc++ >= 6.0.28. If you have an older server, you will either need to compile these from source, or use calibre 3.48 which requires GLIBC >= 2.17 or 2.85.1 which requires GLIBC >= 2.13 or calibre 1.48 which requires only GLIBC >= 2.10. In addition, although the calibre command line utilities do not need a running X server, some of them do require the X server libraries to be installed on your system. This is because of Qt, which is used for various image processing tasks, and links against these libraries. If you get an ImportError about some Qt modules, you are likely missing some X libraries. Typical candidates are: libxcb-cursor0, libxcb-xinerama0, libegl1, libopengl0.

calibre サーバはコマンドから実行できます:

/opt/calibre/calibre-server /path/to/the/library/you/want/to/share

ニュースをダウンロードして電子書籍に変換するには、次のコマンドを使用します

/opt/calibre/ebook-convert "Title of news source.recipe" outputfile.epub

If you want to generate MOBI, use outputfile.mobi instead and use --output-profile kindle.

ダウンロードしたニュースは次のコマンドでメール送信できます:

/opt/calibre/calibre-smtp

実際のコマンドラインの解説は、読者の練習問題として残しておきます。

最後に、ダウンロードしたニュースを calibre ライブラリに次のようにして追加できます:

/opt/calibre/calibredb add --with-library /path/to/library outfile.epub

これらのコマンドやその他のコマンドについて詳しくは、calibre ユーザマニュアルの コマンドライン・インタフェース をお読みください。