calibre テンプレート言語

calibre テンプレート言語は、ファイルパスの指定、値の整形、ユーザ指定の列の値の計算などのタスクのために calibre 全体で使用される calibre 固有の言語です。例を挙げると:

  • calibre ライブラリからディスクまたは電子書籍リーダにファイルを保存するときに、フォルダ構造とファイル名を指定します。

  • calibre の本のリストにアイコンと色を追加するためのルールを定義します。

  • 他の列からのデータを含む 仮想列 を定義します。

  • 高度なライブラリ検索。

  • 高度なメタデータの検索と置換。

この言語は、使用する本の書誌、その書誌の計算、およびそのフォーマット方法を指定する テンプレート の概念に基づいて構築されています。

基本テンプレート

基本テンプレートは、ひとつ以上の テンプレート表現 で構成されます。テンプレート表現 は、中括弧 ({}) 内のテキストと名前で構成され、処理中の本の対応する書誌に置き換えられます。たとえば、本をデバイスに保存するために使用される calibre のデフォルトのテンプレートには、次の 4 つのテンプレート式があります。

{author_sort}/{title}/{title} - {authors}

"Isaac Asimov" の本 "The Foundation" の場合、次のようになります:

Asimov, Isaac/The Foundation/The Foundation - Isaac Asimov

スラッシュは {} の間にあるため、テンプレート表現 ではありません。そのようなテキストは、それが表示される場所に残されます。たとえば、テンプレートが次の場合:

{author_sort} Some Important Text {title}/{title} - {authors}

"The Foundation" にテンプレートは次を生成します:

Asimov, Isaac Some Important Text The Foundation/The Foundation - Isaac Asimov

テンプレート表現 は、列の ルックアップ名 を使用して、カスタム列 (自分で作成した列) を含む、calibre で使用可能なすべての書誌にアクセスできます。 (フィールド と呼ばれることもあります) のルックアップ名を見つけるには、マウスを calibre の本リストの列ヘッダに合わせます。カスタム列のルックアップ名は常に # で始まります。シリーズタイプの列の場合、シリーズ内のその本のシリーズインデックスである #lookup name_index という名前の追加フィールドがあります。たとえば、#myseries という名前のカスタムシリーズ列がある場合、#myseries_index という名前の列もあります。標準のシリーズ列のインデックスの名前は series_index です。

標準の列ベースのフィールドに加えて、次のものも使用できます:

  • {formats} - calibre ライブラリで利用可能な本の形式のリスト

  • {identifiers:select(isbn)} - 本の ISBN

特定の本のフィールドの書誌が定義されていない場合、テンプレートのフィールドは空の文字列 ('') に置き換えられます。たとえば、次のテンプレートについて考えてみましょう:

{author_sort}/{series}/{title} {series_index}

Asimov の本 "Second Foundation" がシリーズ "Foundation" に含まれている場合、テンプレートは次のように生成します:

Asimov, Isaac/Foundation/Second Foundation 3

本のシリーズが入力されていない場合、テンプレートは次のように生成します:

Asimov, Isaac/Second Foundation

テンプレートプロセッサは、複数のスラッシュと先頭または末尾のスペースを自動的に削除します。

高度な整形

書誌の置換に加えて、テンプレートには条件付きで追加のテキストを含め、置換されたデータの整形方法を制御できます。

条件つきでテキストを含める

フィールドが空でない場合にのみ、出力にテキストを表示したいというような場合があります。よくあるケースは seriesseries_index` で、何も必要ないか、ハイフンで区切られた 2 つの値が必要です。 calibre は、特殊な ``テンプレート表現 の構文を使用してこのケースを処理します。

たとえば、上記の Foundation の例を使用して、テンプレートで Foundation - 3 - Second Foundation を生成するとします。このテンプレートはその出力を生成します:

{series} - {series_index} - {title}

ただし本にシリーズがない場合、テンプレートは - - タイトル を生成することになりますが、これはおそらくあなたが望むものではないでしょう。一般的に人々は、意味のないハイフンのないただのタイトルとなることを望むものです。これは、次のテンプレート構文を使用すれば達成できます:

{field:|prefix_text|suffix_text}

この テンプレート表現field の値が XXXX の場合、結果は prefix_textXXXXXsuffix_text になることを示しています。field が空 (値がない) 場合、プレフィックスとサフィックスが無視されるため、結果は空の文字列 (なし) となります。プレフィックスとサフィックスには空白を含めることができます。

プレフィックスとサフィックスには、サブテンプレート (`{ ... }`) や関数 (下を参照) を使用しないでください。

この構文を使用すると、テンプレートで上記のシリーズなしの問題を解決できます。

{series}{series_index:| - | - }{title}

ハイフンは、本にシリーズインデックスがある場合にのみ含まれます。シリーズインデックスはシリーズがある場合にのみ含まれます。 Foundationの例を再び続けると、テンプレートは Foundation - 1 - Second Foundation を生成します。

メモ:

  • プレフィックスやサフィックスを使用している場合は、ルックアップ名 の後にコロンを含める必要があります。

  • | の文字は、使用しないか両方使用するかのどちらかです。{field:| - } のようなひとつだけの使用は許されません。

  • プレフィックスやサフィックスにテキストを指定せず、{series:|| - } にしてもかまいません。テンプレート {title:||}`{title} と同じです。

書式設定

series_index を先行ゼロ付きの 3 桁に整形したいとします。次のようにすればそうできます:

{series_index:0>3s} - 先行ゼロ付きの 3 桁

後置ゼロには、次を使います:

{series_index:0<3s} - 後置ゼロ付きの 3 桁

1.1 などの小数値のシリーズインデックスを使用する場合は、小数点の位置を揃えたい場合があります。たとえば、インデックス 1 と 2.5 を 01.00 と 02.50 として表示して、辞書順に並べ替えを行うデバイスで正しく並べ替えられるようにすることができます。これを行うには、次を使用します:

{series_index:0>5.2f} - 先行ゼロ付きの 2 桁、小数点、および小数点以下 2 桁で構成される 5 文字。

データの最初の 2 文字だけが必要な場合は、次を使用します:

{author_sort:.2} - 著者読みの最初の 2 文字のみ

calibre テンプレート言語のフォーマットの多くは Python のものです。これらの高度なフォーマット操作の構文の詳細については、 Python documentation を参照してください。

テンプレートを使用してカスタム列を定義する

テンプレートを使用すると、calibre の書誌にない情報を表示したり、calibre の通常の形式とは異なる方法で書誌を表示したりできます。たとえば、calibre が表示しないフィールドである ISBN を表示したいことがあるかもしれません。これは、他の列から構築された列 タイプ (以降、複合列と呼びます) を使用してカスタム列を作成し、表示されるテキストを生成するためのテンプレートを提供することで実現できます。この列には、テンプレートの評価結果が表示されます。たとえば、ISBN を表示するには、列を作成し、テンプレートボックスに {identifiers:select(isbn)} と入力します。 2 つのシリーズカスタム列の値をカンマで区切って含む列を表示するには、{#series1:||,}{#series2} を使用します。

複合列は、書式設定を含む任意のテンプレートオプションを使用できます。

注: 複合列に表示されているデータを編集することはできません。代わりに、ソース列を編集します。複合列を編集する場合、たとえばダブルクリックした場合、calibreは、基になるデータではなく、編集用のテンプレートを開きます。

テンプレートとプラグボード

プラグボードは、デバイスへの送信およびディスクへの保存操作中に本に書き込まれる書誌を変更するために使用されます。プラグボードを使用すると、本の書誌に書き込むデータを提供するテンプレートを指定できます。プラグボードを使用すると authors, author_sort, language, publisher, tags, title, title_sort のフィールドを変更できます。この機能は、デバイス上の本で別の書誌を使用して、並べ替えや表示の問題を解決したい人に役立ちます。

プラグボードを作成するときは、プラグボードを使用する形式とデバイスを指定します。形式を保存するときに使用される特別なデバイス save_to_disk が提供されます (デバイスに送信するのではありません)。形式とデバイスを選択したら、変更する書誌フィールドを選択し、新しい値を提供するためのテンプレートを提供します。これらのテンプレートは宛先フィールドに 接続 されているため、プラグボードという名前が付けられています。これらのテンプレートでは、もちろん複合列を使用できます。

Plugboards are quite flexible and can be written in Single Function Mode, Template Program Mode, General Program Mode, or Python Template mode.

プラグボードが適用される可能性がある場合 (コンテンツサーバ、ディスクに保存、またはデバイスに送信)、calibre は定義されたプラグボードを検索して、指定された形式とデバイスに適したプラグボードを選択します。たとえば、ANDROID デバイスに送信される EPUB ブックに適切なプラグボードを見つけるために、calibre は次の検索順でプラグボードを検索します:

  • 形式とデバイスが完全に一致するプラグボード。例: EPUB かつ ANDROID

  • 形式が完全に一致し、特別な 任意のデバイス を選択できるプラグボード。例: EPUB かつ 任意のデバイス

  • 特別な 任意のフォーマット を選択し、デバイス上で完全に一致するプラグボード。例: 任意のフォーマット かつ ANDROID

  • 任意のフォーマット任意のデバイス を備えたプラグボード

タグフィールドと著者フィールドはどちらも複数のアイテムを保持できるため、特殊な扱いがあります。本にはいくつものタグと何人もの著者を含めることができます。これら 2 つのフィールドのいずれかを変更するように指定すると、テンプレートの結果に複数の項目がないか確認されます。タグの場合、calibre はカンマを見つけるたびに結果を分割します。たとえばテンプレートが値 Thriller, Horror を生成すると、結果は2つのタグ、Thriller``Horror``になります。タグの途中にカンマを入れる方法はありません。

著者にも同じことが起こりますが、分割に別の文字、カンマの代わりに & (アンパサンド) を使用します。たとえばテンプレートが値 Blogs, Joe&Posts, Susan を生成すると、本の著者は``Blogs, Joe`` と Posts, Susan の 2 人になります。テンプレートが Blogs, Joe;Posts, Susan という値を生成すると、その本の著者はかなり変わった名前の 1 人となります。

プラグボードは、本がディスクに保存されるとき、またはデバイスに書き込まれるときに、本に書き込まれる書誌に影響を与えます。プラグボードは、ファイル名を作成するための ディスクに保存デバイスに送信 によって使われる書誌には影響しません。代わりに、ファイル名は、適切な設定ウィンドウに入力されたテンプレートを使用して作成されます。

テンプレートでの関数の使用 - 単関数モード

あるフィールドが通常はタイトルケースで、その値を大文字で表示したいと仮定します。テンプレート関数 を使用すれば、それが可能です。たとえば、タイトルを大文字で表示するには uppercase 関数を使用して、{title:uppercase()}` とします。タイトルケースで表示するには {title:titlecase()} を使用します。

関数は、テンプレートのフォーマット部分に入ります。それは : の後、かつ最初の | またはプレフィックス/サフィックスが使われていれば閉じ括弧 } の前です。フォーマットと関数参照の両方がある場合、関数は 2 個目の : の後に来ます。関数は、テンプレートで指定された列の値を適切に変更して返します。

関数を使用するための構文は、次のいずれかです:

{lookup_name:function(arguments)}
{lookup_name:format:function(arguments)}
{lookup_name:function(arguments)|prefix|suffix}
{lookup_name:format:function(arguments)|prefix|suffix}

関数名の後には、必ず開き括弧と閉じ括弧を付ける必要があります。一部の関数は追加の値 (引数) を必要とし、これらは括弧内に入ります。引数はカンマで区切ります。リテラルコンマ (引数の区切り文字ではなくテキストとしてのカンマ) の前には、バックスラッシュ (\) を付ける必要があります。最後の (または唯一の) 引数には、テキストの閉じ括弧を含めることはできません。

関数は、フォーマット指定とプレフィックス/サフィックスの前に評価されます。フォーマットと関数の両方を使用する例については、さらに下を参照してください。

重要: プログラミングの経験がある場合は、単関数モード の構文が思ったものと違うことに注意してください。文字列は引用符で囲まれておらず、スペースは重要です。すべての引数は定数と見なされます。式はありません。

**サブテンプレート ({ ... }) を関数の引数として使用しないでください。**代わりに テンプレートプログラムモード および 一般プログラムモード を使用してください。

Notes on calling functions in Single Function Mode:

  • When functions are used in Single Function Mode, the first parameter, value, is automatically replaced by the content of the field specified in the template. For example, when the template {title:capitalize()} is processed, the content of the title field is passed as the parameter value to the capitalize function.

  • In the function documentation, the notation [something]* means that something can be repeated zero or more times. The notation [something]+ means that the something is repeated one or more times (must exist at least one time).

  • Some functions use regular expressions. In the template language regular expression matching is case-insensitive.

Functions are documented in テンプレート関数リファレンス. The documentation tells you what arguments the functions require and what the functions do. For example, here is the documentation of the ifempty function.

  • ifempty(value, text_if_empty) -- if the value is not empty then return that value, otherwise return text_if_empty.

You see that the function requires two arguments, value and text_if_empty. However, because we are using Single Function Mode, we omit the value argument, passing only text_if_empty. For example, this template:

{tags:ifempty(No tags on this book)}

shows the tags for a book, if any. If it has no tags then it show No tags on this book.

The following functions are usable in Single Function Mode because their first parameter is value.

  • capitalize(value) -- returns the value with the first letter in upper case and the rest lower case.

  • ceiling(value) -- returns the smallest integer greater than or equal to value.

  • cmp(value, y, lt, eq, gt) -- compares value and y after converting both to numbers.

  • contains(value, pattern, text_if_match, text_if_not_match) -- checks if the value is matched by the regular expression pattern

  • date_arithmetic(value, calc_spec, fmt) -- Calculate a new date from value using calc_spec.

  • floor(value) -- returns the largest integer less than or equal to value.

  • format_date(value, format_string) -- format the value, which must be a date string, using the format_string, returning a string.

  • format_number(value, template) -- interprets the value as a number and formats that number using a Python formatting template such as {0:5.2f} or {0:,d} or ${0:5,.2f}.

  • fractional_part(value) -- returns the part of the value after the decimal point.

  • human_readable(value) -- expects the value to be a number and returns a string representing that number in KB, MB, GB, etc.

  • ifempty(value, text_if_empty) -- if the value is not empty then return that value, otherwise return text_if_empty.

  • language_strings(value, localize) -- return the language names for the language codes (see here for names and codes) passed in value.

  • list_contains(value, separator, [ pattern, found_val, ]* not_found_val) -- interpret the value as a list of items separated by separator, checking the pattern against each item in the list.

  • list_count(value, separator) -- interprets the value as a list of items separated by separator and returns the number of items in the list.

  • list_count_matching(value, pattern, separator) -- interprets value as a list of items separated by separator, returning the number of items in the list that match the regular expression pattern.

  • list_item(value, index, separator) -- interpret the value as a list of items separated by separator, returning the 'index'th item.

  • list_sort(value, direction, separator) -- return value sorted using a case-insensitive lexical sort.

  • lookup(value, [ pattern, key, ]* else_key) -- The patterns will be checked against the value in order

  • lowercase(value) -- returns the value in lower case.

  • mod(value, y) -- returns the floor of the remainder of value / y.

  • rating_to_stars(value, use_half_stars) -- Returns the value as string of star () characters.

  • re(value, pattern, replacement) -- return the value after applying the regular expression.

  • re_group(value, pattern [, template_for_group]*) -- return a string made by applying the regular expression pattern to value and replacing each matched instance

  • round(value) -- returns the nearest integer to value.

  • select(value, key) -- interpret the value as a comma-separated list of items with each item having the form id:id_value (the calibre identifier format).

  • shorten(value, left_chars, middle_text, right_chars) -- Return a shortened version of the value

  • str_in_list(value, separator, [ string, found_val, ]+ not_found_val) -- interpret the value as a list of items separated by separator then compare string against each value in the list.

  • subitems(value, start_index, end_index) -- This function breaks apart lists of tag-like hierarchical items such as genres.

  • sublist(value, start_index, end_index, separator) -- interpret the value as a list of items separated by separator, returning a new list made from the items from start_index to end_index.

  • substr(value, start, end) -- returns the start'th through the end'th characters of value

  • swap_around_articles(value, separator) -- returns the value with articles moved to the end.

  • swap_around_comma(value) -- given a value of the form B, A, return A B.

  • switch(value, [patternN, valueN,]+ else_value) -- for each patternN, valueN pair, checks if the value matches the regular expression patternN

  • test(value, text_if_not_empty, text_if_empty) -- return text_if_not_empty if the value is not empty, otherwise return text_if_empty.

  • titlecase(value) -- returns the value in title case.

  • transliterate(value) -- Return a string in a latin alphabet formed by approximating the sound of the words in value.

  • uppercase(value) -- returns the value in upper case.

同じテンプレートで関数と書式を使用する

整数のカスタム列 #myint003 のように先行ゼロ付きで表示したいと仮定します。これを実現する方法のひとつは 0>3s という書式を使用することです。ただしデフォルトでは数値 (整数または浮動小数点) がゼロに等しい場合には、その値は空の文字列として表示されるため、値ゼロは 000 ではなく空の文字列となります。値を 000 と表示したいのであれば、書式文字列と ifempty 関数を両方使用して空の値をゼロに戻してやります。そのテンプレートは次のようになるでしょう:

{#myint:0>3s:ifempty(0)}

プレフィックスとサフィックスも使用できます。もし数字を [003][000] のように表示したいのであれば、次のテンプレートを使用します:

{#myint:0>3s:ifempty(0)|[|]}

一般プログラムモード

一般プログラムモード (GPM) は テンプレート表現テンプレート言語 で記述したプログラムに置き換えます。言語の構文は、次の文法で定義されます:

program         ::= 'program:' expression_list
expression_list ::= top_expression [ ';' top_expression ]*
top_expression  ::= or_expression
or_expression   ::= and_expression [ '||' and_expression ]*
and_expression  ::= not_expression [ '&&' not_expression ]*
not_expression  ::= [ '!' not_expression ]* | concatenate_expr
concatenate_expr::= compare_expr [ '&' compare_expr ]*
compare_expr    ::= add_sub_expr [ compare_op add_sub_expr ]
compare_op      ::= '==' | '!=' | '>=' | '>' | '<=' | '<' |
                    'in' | 'inlist' | 'inlist_field' |
                    '==#' | '!=#' | '>=#' | '>#' | '<=#' | '<#'
add_sub_expr    ::= times_div_expr [ add_sub_op times_div_expr ]*
add_sub_op      ::= '+' | '-'
times_div_expr  ::= unary_op_expr [ times_div_op unary_op_expr ]*
times_div_op    ::= '*' | '/'
unary_op_expr   ::= [ add_sub_op unary_op_expr ]* | expression
expression      ::= identifier | constant | function | assignment | field_reference |
                    if_expr | for_expr | break_expr | continue_expr |
                    '(' expression_list ')' | function_def
field_reference ::= '$' [ '$' ] [ '#' ] identifier
identifier      ::= id_start [ id_rest ]*
id_start        ::= letter | underscore
id_rest         ::= id_start | digit
constant        ::= " string " | ' string ' | number
function        ::= identifier '(' expression_list [ ',' expression_list ]* ')'
function_def    ::= 'def' identifier '(' top_expression [ ',' top_expression ]* ')' ':'
                    expression_list 'fed'
assignment      ::= identifier '=' top_expression
if_expr         ::= 'if' condition 'then' expression_list
                    [ elif_expr ] [ 'else' expression_list ] 'fi'
condition       ::= top_expression
elif_expr       ::= 'elif' condition 'then' expression_list elif_expr | ''
for_expr        ::= for_list | for_range
for_list        ::= 'for' identifier 'in' list_expr
                    [ 'separator' separator_expr ] ':' expression_list 'rof'
for_range       ::= 'for' identifier 'in' range_expr ':' expression_list 'rof'
range_expr      ::= 'range' '(' [ start_expr ',' ] stop_expr
                    [ ',' step_expr [ ',' limit_expr ] ] ')'
list_expr       ::= top_expression
break_expr      ::= 'break'
continue_expr   ::= 'continue'
separator_expr  ::= top_expression
start_expr      ::= top_expression
stop_expr       ::= top_expression
step_expr       ::= top_expression
limit_expr      ::= top_expression

メモ:

  • top_expression には常に値があります。expression_list の値は、リストの最後の top_expression の値です。たとえば、式リストの値 1;2;'foobar';33 です。

  • 論理的なコンテキストでは、空でない値はすべて True

  • 論理的なコンテキストでは、空の値はすべて False

  • 文字列と数字は同じ意味で使用できます。たとえば 10'10' は同じものです。

  • コメントは '#' 文字で始まる行です。行の途中から始まるコメントはサポートされていません。

演算子の優先順位

演算子の優先順位 (評価する順) の最高 (最初に評価) から最低 (最後に評価) までは、次のとおりです:

  • 関数呼び出し、定数、括弧で囲まれた式、比較演算式、代入式、フィールド参照。

  • 単項プラス (+) およびマイナス (-)。これらの演算子は右から左に評価します。

    これらおよび他のすべての算術演算子は、式の小数部がゼロならば整数を返します。たとえば式が 3.0 を返す場合、それは 3 に変更されます。

  • 乗算 (*) と除算 (/)。これらの演算子は結合性があり、左から右に評価します。評価の順序を変更する場合は、括弧を使用してください。

  • 加算 (+) と減算 (-)。これらの演算子は結合性があり、左から右に評価します。

  • 数値と文字列の比較。これらの演算子は、比較が成功した場合は '1' を返し、それ以外の場合は空の文字列 ('')を返します。比較は連想的ではありません。 a < b < c は構文エラーです。

  • 文字列の連結 (&)。& 演算子は、左辺と右辺の式を連結して形成された文字列を返します。例: 'aaa' & 'bbb''aaabbb' を返します。演算子は結合性があり、左から右に評価します。

  • 単項論理否定 (!)。この演算子は、式が False (空の文字列に評価される) なら ``'1'``を返し、そうでなければ ``''``を返します。

  • 論理積 (&&)。この演算子は、左辺と右辺の両方の式が True のときに '1' を返し、どちらかが False なら空の文字列 '' を返します。これは連想的で、左から右に評価し、 短絡評価 を行います。

  • 論理和 (||)。この演算子は、左辺または右辺の式のいずれかが True であれば '1'``を返し、両方とも False なら ``'' を返します。これは連想的で、左から右に評価し、 短絡評価 を行います。 これは 包含的論理和 で、左辺または右辺の式の両方が True のときに '1' を返します。

フィールド参照

A field_reference evaluates to the value of the metadata field named by lookup name that follows the $ or $$. Using $ is equivalent to using the field function. Using $$ is equivalent to using the raw_field function. Examples:

* $authors ==> field('authors')
* $#genre ==> field('#genre')
* $$pubdate ==> raw_field('pubdate')
* $$#my_int ==> raw_field('#my_int')

if 文

If 文は最初に condition を評価します。condition が True (空でない値) であれば、then 句の中にある expression_list が評価されます。False なら elif または else 句の中に expression_list があればそれが評価されます。elifelse の部分はオプションです。if, then, elif, else, および fi は予約語です。識別子の名前として使用することはできません。 意味のあるところならどこにでも改行と空白を置くことができます。conditiontop_expression であって expression_list ではありません。セミコロンは使用できません。expression_liststop_expressions のセミコロン区切りのシーケンスです。if 文は評価した expression_list の中で最後の top_expression を返し、評価したものがなければ空の文字列を返します。

例:

* program: if field('series') then 'yes' else 'no' fi
* program:
      if field('series') then
          a = 'yes';
          b = 'no'
      else
          a = 'no';
          b = 'yes'
      fi;
      strcat(a, '-', b)

入れ子になった if の例:

program:
  if field('series') then
    if check_yes_no(field('#mybool'), '', '', '1') then
      'yes'
    else
      'no'
    fi
  else
    'no series'
  fi

上で説明したように if は値を生成します。これは、次のすべてが同等であることを意味します:

* program: if field('series') then 'foo' else 'bar' fi
* program: if field('series') then a = 'foo' else a = 'bar' fi; a
* program: a = if field('series') then 'foo' else 'bar' fi; a

For example, this program returns the value of the series column if the book has a series, otherwise the value of the title column:

program: field(if field('series') then 'series' else 'title' fi)

for 文

The for expression iterates over a list of values, processing them one at a time. The list_expression must evaluate either to a metadata field lookup name e.g., tags or #genre, or to a list of values. The range generates a list of numbers. If the result is a valid lookup name then the field's value is fetched and the separator specified for that field type is used. If the result isn't a valid lookup name then it is assumed to be a list of values. The list is assumed to be separated by commas unless the optional keyword separator is supplied, in which case the list values must be separated by the result of evaluating the separator_expr. A separator cannot be used if the list is generated by range(). Each value in the list is assigned to the specified variable then the expression_list is evaluated. You can use break to jump out of the loop, and continue to jump to the beginning of the loop for the next iteration.

例: このテンプレートは、ジャンル (#genre) の各値の最初の階層名を削除し、新しい名前でリストを作成します:

program:
  new_tags = '';
  for i in '#genre':
    j = re(i, '^.*?\.(.*)$', '\1');
    new_tags = list_union(new_tags, j, ',')
  rof;
  new_tags

元のジャンルが History.Military, Science Fiction.Alternate History, ReadMe の場合、テンプレートは Military, Alternate History, ReadMe を返します。このテンプレートを calibre の 書誌を一括編集  →  検索と置換検索template を設定して階層の最初のレベルを取り除き、結果の値をジャンルに割り当てます。

注: この場合、テンプレートの最後の行である new_tags は必ずしも必要ではありません。これは、for が式リストの最後の top_expression の値を返すためです。割り当ての値はその式の値であるため、for 文の値は new_tags に割り当てられたものです。

関数の定義

If you have repeated code in a template then you can put that code into a local function. The def keyword starts the definition. It is followed by the function name, the argument list, then the code in the function. The function definition ends with the fed keyword.

引数はキーワード引数です。関数が呼び出されると、指定された引数が定義されたパラメータに対して左から右に照合され、引数の値がパラメータに割り当てられます。定義されたパラメータよりも多くの引数を指定するとエラーになります。パラメータには、a = 25 などのデフォルト値を設定できます。そのパラメータに引数が指定されていない場合はデフォルト値が使用され、それ以外の場合はパラメータが空の文字列に設定されます。

return 文はローカル関数の中で使用できます。

関数は、使用する前に定義する必要があります。

例: このテンプレートは、日数から年、月、日でおおよその期間を計算します。関数 to_plural()` は、計算された値を整形します。ただしこの例では``&`` 演算子も使用してます::eo

program:
      days = 2112;
      years = floor(days/360);
      months = floor(mod(days, 360)/30);
      days = days - ((years*360) + (months * 30));

      def to_plural(v, str):
              if v == 0 then return '' fi;
              return v & ' ' & (if v == 1 then str else str & 's' fi) & ' '
      fed;

      to_plural(years, 'year') & to_plural(months, 'month') & to_plural(days,'day')

関係演算子

Relational operators return '1' if the comparison is true, otherwise the empty string ('').

関係演算子は 2 種類あり、それは文字列比較と数値比較です。

String comparisons do case-insensitive string comparison using lexical order. The supported string comparison operators are ==, !=, <, <=, >, >=, in, inlist, and inlist_field. For the in operator, the result of the left hand expression is interpreted as a regular expression pattern. The in operator is True if the value of left-hand regular expression matches the value of the right hand expression.

The inlist operator is true if the left hand regular expression matches any one of the items in the right hand list where the items in the list are separated by commas. The inlist_field operator is true if the left hand regular expression matches any of the items in the field (column) named by the right hand expression, using the separator defined for the field. NB: the inlist_field operator requires the right hand expression to evaluate to a field name, while the inlist operator requires the right hand expression to evaluate to a string containing a comma-separated list. Because of this difference, inlist_field is substantially faster than inlist because no string conversions or list constructions are done. The regular expressions are case-insensitive.

数値比較演算子は、==#, !=#, <#, <=#, >#, >=# です。左と右の式は、2 つの例外を除いて数値に評価される必要があります。文字列値 "None" (未定義のフィールド) と空の文字列の両方が値ゼロに評価されます。

例:

  • program: field('series') == 'foo' returns '1' if the book's series is foo, otherwise ''.

  • program: 'f.o' in field('series') は、本のシリーズが正規表現 f.o (例: foo, Off Onyx, など) とマッチすれば '1' を返し、そうでなければ '' を返します。

  • program: 'science' inlist $#genre returns '1' if any of the values retrieved from the book's genres match the regular expression science, e.g., Science, History of Science, Science Fiction etc., otherwise ''.

  • program: '^science$' inlist $#genre returns '1' if any of the book's genres exactly match the regular expression ^science$, e.g., Science, otherwise ''. The genres History of Science and Science Fiction don't match.

  • program: 'asimov' inlist $authors returns '1' if any author matches the regular expression asimov, e.g., Asimov, Isaac or Isaac Asimov, otherwise ''.

  • program: 'asimov' inlist_field 'authors' returns '1' if any author matches the regular expression asimov, e.g., Asimov, Isaac or Isaac Asimov, otherwise ''.

  • program: 'asimov$' inlist_field 'authors' returns '1' if any author matches the regular expression asimov$, e.g., Isaac Asimov, otherwise ''. It doesn't match Asimov, Isaac because of the $ anchor in the regular expression.

  • program: if field('series') != 'foo' then 'bar' else 'mumble' fi returns 'bar' if the book's series is not foo. Otherwise it returns 'mumble'.

  • program: if field('series') == 'foo' || field('series') == '1632' then 'yes' else 'no' fi returns 'yes' if series is either foo or 1632, otherwise 'no'.

  • program: if '^(foo|1632)$' in field('series') then 'yes' else 'no' fi returns 'yes' if series is either foo or 1632, otherwise 'no'.

  • program: if 11 > 2 then 'yes' else 'no' fi'no' を返します。なぜなら > 演算子が辞書比較を行うからです。

  • program: if 11 ># 2 then 'yes' else 'no' fi'yes' を返します。なぜなら ># 演算子は数値比較を行うからです。

Functions in General Program Mode

See テンプレート関数リファレンス for the list of functions built into the template language.

メモ:

  • As opposed to Single Function Mode, in General Program Mode you must specify the first parameter value.

  • All parameters are expression_lists (see the grammar above).

より複雑なテンプレート表現のプログラム - テンプレートプログラムモード

テンプレートプログラムモード (TPM) は、 一般プログラムモード and 単関数モード を組み合わせたものです。 TPM は、他の書誌フィールドを参照し、ネストされた関数を使用し、変数を変更し、算術演算を実行するテンプレート式を記述できるという点で、単関数モードとは異なります。このテンプレートが {} 文字の間に置かれ、program: という部分で始まらないという点で、一般プログラムモード とは異なります。テンプレートのプログラム部分は、一般プログラムモードの式リストです。

例: テンプレートで、ある本がシリーズものならシリーズを表示し、そうでなければカスタムフィールド #genre の値を表示したいと仮定します。単関数モード ではテンプレートの式の中からは別の書誌フィールドを参照できないため、この処理は実現できません。 TPM でなら可能です。次の式のようにします:

{series_index:0>7.1f:'ifempty($, -5)'}

例からはいくつかのことがわかります:

  • TPM is used if the expression begins with :' and ends with '}. Anything else is assumed to be in Single Function Mode.

    If the template contains a prefix and suffix, the expression ends with '| where the | is the delimiter for the prefix. Example:

    {series_index:0>7.1f:'ifempty($, -5)'|prefix | suffix}
    
  • Functions must be given all their arguments. For example, the standard built-in functions must be given the initial parameter value.

  • The variable $ is usable as the value argument and stands for the value of the field named in the template, series_index in this case.

  • 空白は無視され、式の中のどこでも使用できます。

  • 定数文字列は対になる引用符、' または " のいずれかで囲まれます。

TPM では、文字列リテラルで { および } 文字を使用するとテンプレートプロセッサが混乱するため、エラーや予期しない結果が発生する可能性があります。それらを文字ではなく、テンプレート式の境界として処理しようとするのです。必ずしもすべてのケースでうまく行くわけではありませんが、{[[ に、そして }]] に置き換えることができます。一般に、プログラムに { および } 文字が含まれている場合は、一般プログラムモード を使用すべきです。

Python Template Mode

Python Template Mode (PTM) lets you write templates using native Python and the calibre API. The database API will be of most use; further discussion is beyond the scope of this manual. PTM templates are faster and can do more complicated operations but you must know how to write code in Python using the calibre API.

A PTM template begins with:

python:
def evaluate(book, context):
    # book is a calibre metadata object
    # context is an instance of calibre.utils.formatter.PythonTemplateContext,
    # which currently contains the following attributes:
    # db: a calibre legacy database object.
    # globals: the template global variable dictionary.
    # arguments: is a list of arguments if the template is called by a GPM template, otherwise None.
    # funcs: used to call Built-in/User functions and Stored GPM/Python templates.
    # Example: context.funcs.list_re_group()

    # your Python code goes here
    return 'a string'

You can add the above text to your template using the context menu, usually accessed with a right click. The comments are not significant and can be removed. You must use python indenting.

The context object supports str(context) that returns a string of the context's contents, and context.attributes that returns a list of the attribute names in the context.

The context.funcs attribute allows calling Built-in and User template functions, and Stored GPM/Python templates, so that you can execute them directly in your code. The functions are retrieved using their names. If the name conflicts with a Python keyword, add an underscore to the end of the name. Examples:

context.funcs.list_re_group()
context.funcs.assert_()

Here is an example of a PTM template that produces a list of all the authors for a series. The list is stored in a Column built from other columns, behaves like tags. It shows in Book details and has the on separate lines checked (in Preferences → Look & feel → Book details). That option requires the list to be comma-separated. To satisfy that requirement the template converts commas in author names to semicolons then builds a comma-separated list of authors. The authors are then sorted, which is why the template uses author_sort.

python:
def evaluate(book, context):
    if book.series is None:
        return ''
    db = context.db.new_api
    ans = set()
    # Get the list of books in the series
    ids = db.search(f'series:"={book.series}"', '')
    if ids:
        # Get all the author_sort values for the books in the series
        author_sorts = (v for v in db.all_field_for('author_sort', ids).values())
        # Add the names to the result set, removing duplicates
        for aus in author_sorts:
            ans.update(v.strip() for v in aus.split('&'))
    # Make a sorted comma-separated string from the result set
    return ', '.join(v.replace(',', ';') for v in sorted(ans))

The output in Book details looks like this:

電子書籍変換ダイアログ

保存済みテンプレート

Both General Program Mode and Python Template Mode support saving templates and calling those templates from another template, much like calling stored functions. You save templates using Preferences → Advanced → Template functions. More information is provided in that dialog. You call a template the same way you call a function, passing positional arguments if desired. An argument can be any expression. Examples of calling a template, assuming the stored template is named foo:

  • foo() -- 引数を渡さずにテンプレートを呼び出します。

  • foo(a, b) は、2 つの変数 ab の値を渡すテンプレートを呼び出します。

  • foo(if field('series') then field('series_index') else 0 fi) -- 本に series があれば series_index を渡し、そうでなければ値 0 を渡します。

In GPM you retrieve the arguments passed in the call to the stored template using the arguments function. It both declares and initializes local variables, effectively parameters. The variables are positional; they get the value of the parameter given in the call in the same position. If the corresponding parameter is not provided in the call then arguments assigns that variable the provided default value. If there is no default value then the variable is set to the empty string. For example, the following arguments function declares 2 variables, key, alternate:

arguments(key, alternate='series')

例として、保存されたテンプレートの名前が今回も foo であると仮定します:

  • foo('#myseries') -- 引数 key には値 'myseries' が割り当てられ、引数 alternate にはデフォルト値 'series' が割り当てられます。

  • foo('series', '#genre') 変数 key には値 'series' が割り当てられ、変数 alternate には値 '#genre' が割り当てられます。

  • foo() -- 変数 key には空の文字列が割り当てられ、変数 alternate には値 'series' が割り当てられます。

In PTM the arguments are passed in the arguments parameter, which is a list of strings. There isn't any way to specify default values. You must check the length of the arguments list to be sure that the number of arguments is what you expect.

保存済みテンプレートをテストする簡単な方法は、 テンプレートテスタ ダイアログを使用することです。アクセスしやすくするには、環境設定 → 高度な設定 → キーボードショートカット → テンプレートテスタ でキーボードショートカットを指定します。 保存済みテンプレート ダイアログにショートカットを指定すると、テスタをすばやく切り替えたり、保存されたテンプレートのソースコードを編集したりするのに役立ちます。

テンプレートに追加情報を与える

開発者は、アプリケーション固有の本の書誌やプロセッサに要求されていることに関する情報など、追加情報をテンプレートプロセッサに渡すことを選択できます。テンプレートはこの情報にアクセスして、評価中に使用できます。

開発者: 追加情報の渡し方

The additional information is a Python dictionary containing pairs variable_name: variable_value where the values must be strings. The template can access the dictionary, creating template local variables named variable_name containing the value variable_value. The user cannot change the name so it is best to use names that won't collide with other template local variables, for example by prefixing the name with an underscore.

This dictionary is passed to the template processor (the formatter) using the named parameter global_vars=your_dict. The full method signature is:

def safe_format(self, fmt, kwargs, error_value, book,
                column_name=None, template_cache=None,
                strip_results=True, template_functions=None,
                global_vars={})

テンプレート作者: 追加情報のアクセス方法

You access the additional information (the globals dictionary) in a template using the template function:

globals(id[=expression] [, id[=expression]]*)

ここで、id は任意の有効な変数名です。この関数は、開発者から提供された追加情報に名前が含まれているかどうかを確認します。その場合、関数は提供された値をその名前のテンプレートローカル変数に割り当てます。名前が追加情報に含まれておらず、式が指定されている場合、式が評価され、結果がローカル変数に割り当てられます。値も式も指定されていない場合、関数は空の文字列 ('') をローカル変数に割り当てます。

A template can set a value in the globals dictionary using the template function:

set_globals(id[=expression] [, id[=expression]]*)

This function sets the globals dictionary key:value pair id:value where value is the value of the template local variable id. If that local variable doesn't exist then value is set to the result of evaluating expression.

モード間の違いに関する注意事項

3つのプログラムモード、 単関数モード (SFM), テンプレートプログラムモード (TPM), and 一般プログラムモード (GPM)は、それぞれ動作が異なります。 SFMは「シンプル」を目指しているため、多くのプログラミング言語情報を隠します。

相違点:

  • SFM では、列の値は常に「非表示」の最初の引数としてテンプレートに含まれる関数に渡されます。

  • SFMは、変数と文字列の違いをサポートしていません。すべての値は文字列です。

  • 次のSFMテンプレートは、シリーズ名か文字列 "no series" のいずれかを返します:

    {series:ifempty(no series)}
    

    TPM で同等のテンプレートは

    {series:'ifempty($, 'no series')'}
    

    GPM で同等のテンプレートは:

    program: ifempty(field('series'), 'no series')
    

    ifempty の最初の引数は、フィールド series の値です。 2 番目の引数は文字列 no series です。 SFMでは、最初の引数であるフィールドの値が自動的に渡されます (非表示の引数)。

  • booksize()current_library_name() などのテンプレート関数には引数を受け取らないものがいくつかあります。 「目に見えない引数」を使用するせいで、SFMではこれらの関数は使用できません。

  • 関数が別の関数を呼び出して引数を計算する入れ子関数は、SFMでは使用できません。たとえば、大文字のシリーズ値の最初の 5 文字を​​返すことを目的としたこのテンプレートは、SFMでは機能しません:

    {series:uppercase(substr(0,5))}
    
  • TPM と`GPM` は、入れ子の関数をサポートします。 TPM の上記のテンプレートは次のようになります。

    {series:'uppercase(substr($, 0,5))'}
    

    GPM では次のようになります:

    program: uppercase(substr(field('series'), 0,5))
    
  • 上記のテンプレートプログラムモードのセクションで説明したように、TPM文字列リテラルで{および}文字を使用すると、テンプレートプロセッサが混乱するため、エラーや予期しない結果が発生する可能性があります。それらを文字ではなくテンプレート境界として処理しようとします。すべてではありませんが {[[ に、そして }]] に置き換えることができる場合もあります。一般的に、プログラムに {} の文字が含まれている場合には 一般プログラムモード を使用すべきです。

ユーザ定義の Python テンプレート関数

You can add your own Python functions to the template processor. Such functions can be used in any of the three template programming modes. The functions are added by going to Preferences  →  Advanced  →  Template functions. Instructions are shown in that dialog. Note that you can use Python Templates for a similar purpose. As calling user-defined functions is faster than calling a Python template, user-defined functions might be more efficient depending on the complexity of what the function or template does.

テンプレートの保存/送信に関する特記事項

あるテンプレートが ディスクに保存デバイスに送信 テンプレートの中で使用される場合、特別な処理が適用されます。フィールドの値がクリーンアップされ、ファイルシステムに固有の文字がスラッシュを含むアンダースコアに置き換えられます。これは、フィールドテキストはフォルダの作成には使用できないことを意味します。ただし、プレフィックス文字列またはサフィックス文字列ではスラッシュが変更されないため、これらの文字列にスラッシュを含めると、フォルダが作成されます。このため、深さが可変のフォルダ構造を作成できます。

たとえば、フォルダの構造を series/series_index - title としたいが、シリーズが存在しない場合はタイトルを最上位のフォルダに配置したいと仮定します。これを行うためのテンプレートは次のとおりです:

{series:||/}{series_index:|| - }{title}

スラッシュとハイフンは、シリーズが空でない場合にのみ表示されます。

ルックアップ関数を使用すると、さらに高度な処理を実行できます。たとえば、本にシリーズがあるときにはフォルダ構造を series/series index - title.fmt にしたいと仮定します。そして本にシリーズがない場合は、フォルダ構造を genre/author_sort/title.fmt にしたいものとします。その本にジャンルがない場合は 'Unknown' を使用します。series の値に応じて、2つの完全に異なるパスが必要です。

これを達成するには:

  1. {series}/{series_index} - {title} を含む複合フィールドを作成します (ルックアップ名 #aa を指定します)。シリーズが空でなければ、このテンプレートは series/series_index - title を生成します。

  2. {#genre:ifempty(Unknown)}/{author_sort}/{title} を含む複合フィールドを作成します (ルックアップ名 #bb を指定します)。このテンプレートは genre/author_sort/title を生成し、空のジャンルは Unknown に置き換えられます。

  3. Set the save template to {series:lookup(.,#aa,#bb)}. This template chooses composite field #aa if series is not empty and composite field #bb if series is empty. We therefore have two completely different save paths, depending on whether or not series is empty.

ヒント

  • テンプレートテスタを使用してテンプレートをテストします。テスタをライブラリ内の本のコンテキストメニューに追加するか、キーボードショートカットを指定します。

  • テンプレートは、他のテンプレートを使用できます。それをするには、使用したいテンプレートの作成した複合列を参照します。または、保存済みテンプレートを使用することもできます。

  • 書誌の置換に加えて、テンプレートには条件付きで追加のテキストを含め、置換されたデータの整形方法を制御できます。

  • ゼロ値であっても数値を表示する上記の手法は、標準フィールド series_index で機能します。

テンプレート関数リファレンス